『ブレードランナー』『マイノリティ・リポート』と同じくP.K.ディック原作の小説をニコラス・ケイジ主演で映画化です。
クリス・ジョンソンは自分に関わる２分先のことまで見える特殊能力を持っている。普段はその能力を隠し、ラスベガスでマジシャンをして暮らしている。
ある日、クリスはカジノでそこそこに勝って（目立たないように大勝はしない）チップを換金しようとしたときに、隣の男が強盗をはたらく予知をする。彼は男が拳銃を取り出す前に押さえつけて拳銃を奪うが、そのせいで彼自身が強盗の疑いを持たれてしまい、逃走する。
特殊能力のおかげで逃走に成功したクリスは馴染みの店でビリヤードに興じるが、そのときＦＢＩの捜査官・カリーが来て、彼に予知能力を使って核テロリストの捜査への協力を要請する予知をする。彼は厄介ごとを嫌い、その店から逃げ出す。
そんな彼にはずっと前から、１人の女性と出会う予知があった。手がかりは場所と時刻だけ。彼は毎日、午前と午後にその食堂に出かけ、その女性が現れるのを待っていた。そして、ついにその女性が現れる。彼女・リズと元カレの喧嘩の仲裁をして彼女に近づいたクリスは、車に同乗させてもらうことになる。
目的地に向かった２人だが、途中の道はがけ崩れで通行止め。近くのモーテルに泊まった２人は親密になる。
ＦＢＩ捜査官のカリーはクリスの行方を追い、モーテルを突き止める。そのことに気付き、リズを巻き込みたくないクリスは予知能力でリズに指示を残し、モーテルから逃走するがＦＢＩに捕まってしまう。
一方、モーテルから逃げ出したリズだが、テロリストに捕まってしまう。テロリストもクリスをマークしていたのであった。
ＦＢＩの施設に連れてこられたクリスはテレビの前に座らされ、ニュース映像の予知をさせられる。そこでクリスが目にしたのはテロリストの人質にされ、爆死するリズの映像であった。
この予知を現実としないために、クリスはＦＢＩに協力することにする。
主人公クリスの予知能力が２分先まで。ただし、リズが関わるとかなり先まで予知が可能。また、予知はあくまで予知をした時点の未来であって、違う選択をすれば未来が変わる。
この設定がなかなかユニークです。
そして２分先でも見えるおかげで、クリス自身はほとんど不死身です。弾に当たったら別の選択をすればいいのですから。
クリスとリズが出会うシーン。予知で出会いの状況をシミュレートするクリスがなかなか笑えます。
なんというか、リアルギャルゲー？
ＦＢＩもテロリストもクリスの特殊能力について知っています。
もしかして、クリスは幼少時にオカルト系雑誌で紹介されたとか？
しかし、散々実験台にされて人間不信になってしまったのでしょうか。
でも、根は善人のようです。
設定とかの説明も過不足無く、ストーリーに入りこめます。
この辺のつくりはなかなか良かったです。
終盤でクリスの能力全開。この表現方法も面白いです。
アクションはわりと地味めかな。でも、それを十分補っています。
そして、オチは…。
本当にアドベンチャー・ゲームのような人生です。バッドエンドからセーブポイントに戻るみたいな。
リズが関わった場合の予知能力がフルに発揮されていたわけですな。
結構テンポがよく、なかなか楽しめた映画でした。
