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テーマ:タイ(3305)
カテゴリ:タイ旅行記
前回、マハーカーン要塞を見ました。
その要塞から南側に、例のガイドブックのとおり 首都城壁が伸びています。 向こうには、プーカオトーンが。 城壁は、結構先まで残っていますね。 おおよそ100メートルぐらいでしょうか。 真ん中に見える壁に空いた出口が気になります(笑) くぐってみると、 そこには集落がありました。 マハーカーン要塞コミュニティ、と呼ばれているようです。 実はこの場所、タイの大衆演劇「リケー」発祥の地なのだとか。 リケーって恥ずかしながらまだ観たことがないんですが、 歌あり、コメディありの演劇のようですね。 ルーツはマレーにあり、昔にバンコクへ移住してきたマレー系の人たちが始め、 ラマ5世期に人気が出たようです。 そう言えば、ムスリムの多い地域に必ずある「鳥かご」が ここにもかかってますね。 話はちょっと脱線しますが、この「リケー」という言葉、 由来がなんとも壮大なんですよ。 大元はなんと、何千年も前のヘブライ語「Zakhur」にあるんだとか。 神を称賛する言葉、という意味のようです。 これが、アラブに伝わり「Zikr」「Zikir」に。 ペルシャ人によってインドに伝わり「Dhikir」に。 さらに、18世紀末まで南タイにあったマレー系のパタニ王国に伝わり 「Dikay」「Jikay」に。 そしてバンコクにやって来て、「Yikay」と呼ばれるようになりました。 1909年、時のラマ6世が「リケー」(Likay)と呼ぶように定めて、 今の呼称でタイ語として落ち着いたんだそうです。 こういう文化・言葉の伝播って、面白いですよね~。 今でもここマハーカーン要塞コミュニティには アーティストが集まり芸術活動を行っているとか。 そんな物凄い歴史を感じさせるスポットが、さりげなく残っていることにまず感嘆です。 そして、ひょっとしたら住民の芸術を守るという意識が、 ここにだけ城壁が長いままの姿で現在まで残ったことに影響しているかもしれませんね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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