『 関市板取 21世紀の森公園 ~古くて新しい森~ 』
今年は雪が多くて大変ですね。さて、まだ雪が降る前、関市板取へ山登りに行きました。目的地は標高1,068mの蕪山(かぶらやま)。登山口は、「21世紀の森公園」というところです。僕自身、板取地域にはあまり馴染みがなく、今回初めてこの公園の存在を知ったわけですが、なかなか素晴らしいところだったのでブログで紹介します。広い駐車場と運動広場。...特に21世紀っぽいところもなく、むしろ閑散として寂しいくらい。。。名前からして、金沢の「21世紀美術館」のように芸術作品が飾ってあったりするのかな~と想像していたのですが、少し上がったところにある森林の中で圧倒的な存在感を示していたのが、株スギの群生です。 一本の幹が地上2~6mの位置で複数に分かれている巨大な「株スギ」。根元部分の推定樹齢は400年~500年といわれています。こうした株状の形態を示すスギは,秋田~島根までの多雪地帯に点在しており、多雪地帯において積雪期に雪上部分を伐採し、そこから多くの幹を発生させ,それを小丸太として伐採利用した結果、形成されたと考えられているそうです(参考:森林技術 No.803 2009.2)。その姿はまさに数百年の間に形成された芸術作品でした。今後21世紀の間に、どのように受け継がれ、そして姿を変えて22世紀の森になっていくのでしょうか。なーんて感慨に浸りながら、もともとの目的の蕪山へ登りました。「21世紀の森公園」の中心から、北東に位置する蕪山へと続く自然観察道は、最初はスギの人工林の中を進みますが、一度、尾根道に出てからは、広葉樹林と野生の鳥獣の生態を観察しながら森林浴も楽しめます。実際、僕が尾根道にさしかかったとき、尾根を挟んで左側にニホンジカの群れ、右側にサルの群れが現れ、普段感じることのない緊張感を感じました。。。(写真の中央に写っているのは、逃げるサルの背中。サルものは追わず。。。)参考コースタイム:(登り)2時間~2時間半 (下り)1時間半~2時間。標高1,068mの蕪山山頂は360°満喫することができます。北アルプスから御嶽、恵那山、伊吹山、白山までぐるっと一周。サイコーです。(写真奥の白い山は白山連峰)興味を持った皆さんはぜひ色々な季節の板取を訪れてみてください。冬の雪をかぶった株スギもまた見事でしょう。近くには板取川温泉「バーデェハウス」があります。初夏に沿道約24キロに渡り約7万本のアジサイが咲き誇るアジサイロード。盛夏に清流板取川でのキャンプも気持ち良さそうです。P.N 森のくまさん