ホリエモンと既得権益
日本に来て3日目。毎日が、楽しいです。お風呂は最高だし、ご飯は美味しいし、街へ出ると、目に入るもの全てが美味しそうに見えて、全部食べてみたいんですが、でも胃袋はひとつしかないのが残念です。でも、それよりもっと楽しいのが、TV番組。最近は特に、世間で話題のあの人、ホリエモン関係の番組を見るのが、一番の楽しみです。ニッポン放送の経営権をめぐる、ホリエモンvsフジテレビの対決がどうなるのか、興味は尽きません。ま、私は詳しい事情は知らないし、TVを見る限り、ホリエモンはもともとニッポン放送の経営なんて興味なくて、単にライブドアの知名度を上げるために、わざと仕掛けたというフシもありますが、ま、どちらが「勝つ」にせよ、ショーとして外野から見ている分には、むちゃくちゃ面白い。なぜ、こんなに面白いのか?おそらく、フジサンケイグループみたいな巨大グループが、ホリエモンの仕掛けた株式売買にタジタジしている(見ました?あの日枝社長の憔悴しきった顔!)、そういう下克上的な「今の時代」を象徴しているからこそ、余計楽しく感じるのだと思います。バブル崩壊後の10数年は、日本経済および多くの日本人にとっては暗黒の時代、とよく言われますが、私はそうは思いません。むしろ、バブル崩壊が引き金となって、かつて日本株式会社と呼ばれた経済システムが崩れはじめた今の時代の方が、私にとってはずっと楽しいし、生き生きできるのです。おそらく、ホリエモンも同じように感じているのでしょう。私の世代なんて、しょせん終身雇用の恩恵にあずかれないもんね。国民年金とか、そんなもん、ハナからアテにしてません。自分の老後の生活保障なんてものは、自分の責任でやるべきものだと思うし、経済が激変するなかで、家族を食わしていけるだけのスキル・経験をつけるのも、自分の双肩にかかっている。食っていくために、場合によっては日本を脱出して、外国語を身につけて外国人と対等に渡り合っていかなくてはならない。それが今の時代・・・変化が激しい分、しんどいけれど、自分の努力や才覚が、そのままストレートに結果に出る、そんな時代が私は好きです。そう感じるのは、おそらく、私という人間が、変化というものに対するアレルギーや拒否反応がほとんどない性格だからなのでしょう。自発的な変化にせよ、外から強いられた変化にせよ、基本的に変化というものは楽しいと、私は感じます。そして、いかなる変化といえども、そのタイミングをうまく捉えれば自分にとってプラスにできると信じています。変化を楽しむ、この性格は、天性のものなのでしょう。世の中のすべての人が、私と同じように感じるわけではありません。おそらく、世代を問わず、日本人の大部分は、おそらく、変化というものに、ある種の不安感や恐怖感を感じるのでしょう。そう感じる人が多いからこそ、いまの日本には悲観論や閉塞感が溢れているのですよね?私がすごく元気であるのとは正反対に・・・変化を楽しいと感じる人間と、不安と感じる人間、両者が分かり合うことはほとんど不可能なのでしょう。私からみれば、既得権益にしがみつく(というか、しがみつかざるを得ない)人間を見ると、(言っちゃ悪いけど)どうしても「変化を恐れる小心者、臆病者、可哀相な人々」にしか見えないし、逆に彼らが私のような人間を見れば、「理解不能な化け物」にしか見えないのでしょう。そうした両者の世界観、人生観の違いが、ホリエモン現象に対する賛否両論につながっているのかもしれません。要は、ホリエモンが撹乱した後に来るであろう世の中を恐れる人々は、彼に対して生理的に反発するのです。私は、その逆です。ホリエモンが撹乱した後の日本の世の中が、自分にとってすごく楽しくなるだろうな、みたいな予感があるのです。だから、ホリエモンがんばれ!