|
カテゴリ:大連の暮らし
「北方の真珠」と呼ばれる大連の街。中山広場周辺の洗練された街並み、レンガ造りの洋館、アカシアの並木道・・・しばし佇んでみると、ここが一瞬、中国であることを忘れてしまいます。そんな時突然、「カーッ、ペッ!!」・・・私は、にわかに現実に引き戻されます。
そう、これはもちろん、中国名物(?)「痰吐き」の音です。ノドの奥に溜まった汁を、「カーッ」っと一気に吸い上げて、次の瞬間「ペッ」と、道端に勢い良く吐き出すのが基本です(でも他人にかけてはいけません!)。ここ大連では、さすがに女性や若い学生で痰を吐いてる人はあまり見かけませんが(でもゼロではない)、ちょっと年配の男性なら、誰でも普通に吐いています。 人によっては、時々ものすごく豪快な「カーッ、ペッ!」の音を発します。私はマンションの3階に住んでいるのですが、2日に1回くらい、外を歩く人が「カーッ!」と痰を吸い上げている音が、ここ3階まで聞こえてきます。 ちょっと汚い話で恐縮なんですが、中国ではどうして、痰を吐く人が多いのか? その理由の一つは、この乾燥した気候でしょう。私は以前、古都・西安を旅したのですが、ここは海から遠く離れた内陸部、西方の沙漠地帯から、乾ききった冷風が吹きつけてきます。こんな環境に身を置いてみるとですね、日本にいる時の5倍くらい、鼻汁が出てくるんです。そして痰ももちろん・・・もっとも、私はさすがに道端にペッ!まではやりませんでしたが、普段の5倍くらい、鼻紙を使いました。 ですが、同じ中国とはいえ、ここ大連は三方を海に面した海浜都市、日本ほどではありませんが、空気は適度に湿り、夏場はジメジメするほどです。こんな気候で過ごしていると、痰の分泌(?)は進まないはずです。私自身、ここ大連で痰がたまったことは一度もありません。 じゃ、それでもどうして、みなさん痰を吐くのでしょう?その理由は、まだ謎のままです。中国の男性はもしかして、遺伝的にノドに炎症を持っていて、いつでも痰を吐けるようにスタンバイしているのでしょうか?いや、ノドの炎症なんて遺伝しないはずだが・・・ 以前、あるウェブサイトで、「中国の痰吐き人口は推計3億人」という記事を見たことがあります。どうやって計算したんだ?と、突っ込みの一つも入れてみたくなりますが、これが正しければ、「中国で痰を吐く人の数は、アメリカの総人口より多い!」ということになりますなあ。 北京では、オリンピックまでに街中で痰を吐く人をなくすよう、いろいろ頑張っているそうですが、効果のほどはいかに? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[大連の暮らし] カテゴリの最新記事
|