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Manachan's World-東京下町日記

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2005年10月11日
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カテゴリ:大連の暮らし
先日、NHKの特番で、2時間にわたるアスベスト(石綿)特集をやっていました。いま日本では、アスベスト問題が、大騒ぎになっているようですね。なにしろ、アスベスト繊維を吸い込んだら、それが30年も40年も肺のなかに滞留した挙句、中皮腫という悪性のガンになってしまう可能性があるそうで、ということは、アスベストを今すぐ禁止しても、健康被害は30年も40年も続くということ・・・まさに「静かな時限爆弾」、恐ろしい話です。

アスベスト公害は、日本に限らず、世界的な広がりをもつ問題です。アスベストという鉱物は、19世紀から、世界各国で使われはじめ、多くの産業を支えてきました。今でこそ、先進国では規制が進みましたが、多くの途上国では消費量が未だに増加傾向にあるようで、健康被害も、これから世界規模で本格化すると思われます。

私がつい数ヶ月前まで住んでいたオーストラリアでも、アスベスト騒ぎがありました。この国は、かつてアスベスト鉱山開発を推し進め、各地で深刻な公害問題を引き起こした歴史があります。なかでも忘れてはならない地名が、西オーストラリア州にある鉱山の町・ウィットナム(Wittenoom)です。ここでは、1960年代まで大規模なアスベスト採掘が行われた結果、何千名にのぼる鉱夫やその家族、地域住民、観光客までもが、致死量に達するアスベストを被爆したそうです(関連記事)。当時廃棄されたアスベストの鉱滓は、町の近辺にまだ未処理のまま残っているそうで、採掘中止から40年経った今日でも、この町に入ることは止めた方がいいと、ロードマップにさえ書いてあります。

また、大都市の近辺でも、アスベスト被害が報告されています。シドニーの西郊・カメリア(Camellia)で1970年代まで操業していた、James Hardie社のアスベスト管工場で、当時勤務していた工員の何人もが、30年以上も経った最近になって中皮腫でどんどん亡くなっており、損害賠償問題に発展しました(関連記事)。シドニー周辺では、かつてのアスベスト全盛時代に建てられた家が多く、家の増改築や取り壊しの際にアスベストに被爆したケースも、数多く報告されています。

NHK特集で、日本の尼崎や鳥栖でアスベスト工場周辺住民に健康被害が出ている話を聞いて、「日本も大変なんだなあ」とため息をつき、次の瞬間、「ここ中国は大丈夫だろうか?」という禁断の疑問が、頭に沸き起こってきました。そこで、少しネットサーフィンして調べてみました。いい記事をみつけました。

【中国】遅れるアスベスト対策~発展と安全のはざまで
アスベスト問題をどう読むか(早稲田大学)

ポイントをいくつか抜粋しますと、

最近の日本における被害情報に関して、中国ではあたかも「対岸の火事」を眺めているような状態が続いている。
 
あれっ、本当に対岸の火事にしちゃっていいのかな?中国って、アスベスト全然使ってないの?と思いきや、

中国は、世界有数のアスベスト生産国かつ消費国であり、その使用量は、年50万トンを確実に超えていると思われる。

これはすごい!50万トンといえば、目下世界一!日本がかつての高度成長期、アスベストをバカスカ使っていた当時の使用量さえ超えているじゃないですか!現時点で比べれば、日本の使用量の20倍以上。しかも、消費量は年々増加しているという話。

「天津市、浙江省、江蘇省、山東省、河南省などでアスベスト糸の手紡ぎに従事している3万人の農民を調べたところ、1681人が肺病に感染していることが分かった」
「天津市武清県では1万2300人余のうち、1200人ほどが肺病に感染、219人が死亡した」
「農民にはマスク1枚と毎月1元の医療費が与えられているだけ」


えっ、アスベスト糸の手紡ぎって、マジっすか・・・絶句。もっとも、これは1980年代の話ですが。それにしても、こんなに多くの感染者と死亡者が出てるのに、社会問題にならないのが凄い!ところで、現時点でのアスベスト規制として、挙げられているのは、

2001年には、国家品質監督検験検疫総局(AQSIQ、質検総局)が自動車のブレーキに使用することを禁止
北京市が定める「建設工程で使用する材料に対するガイドライン」では2004年10月にアスベストが建材の禁止項目に入っている


でも、結局守られていないという話。実質的なアスベスト規制は、現時点では無いも同然なのかも。

アスベスト鉱山が主に位置しているのは甘粛省、青海省、新疆ウイグル自治区といった、経済開発の遅れている地域だ。アスベストの採掘に従事している人は12万人、アスベスト製品の加工に従事している人は100万人・・・「アスベストを禁止したら、経済的に干上がってしまう」

結局、これが一番厄介なんでしょうね。政府や行政当局としても、規制したいのはやまやまなんでしょうが、結局、これは同時に経済や雇用の問題でもあるから、産業界や地元の声に押されてすぐ骨抜きにされてしまうのでしょうね。それにしても、アスベスト加工従事者100万人というのはすごい数!こんな人数が路頭に迷ったら大変だ。それに、甘粛省、青海省みたいな貧困地域では、アスベストをやめたところで他に仕事があるわけじゃないから、これは本当に深刻な問題なんですね。先進国レベルで規制されるのは、いつの日になることやら・・・

というわけで、日本の問題どころではない、非常にお寒い状況が、浮かび上がってしまいました(ネットサーフィンするんじゃなかった!)。私の、家族の健康は大丈夫か?・・・いや、あんまり考えないでおきましょう。真面目な話、いちいち深刻に考えてたら、中国で暮らせないですから。

今日の標語 :眼不見、心不煩
(問題があっても、目に見えなければ、心を煩わさないで済む♪)





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最終更新日  2005年10月11日 22時47分25秒
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