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カテゴリ:万年筆
「極力、安物は買わない」が今年の目標だった気もしますが・・・。
うーん、ちょっと忘れました。 中国の万年筆は、一般的に細字で漢字が書きやすいと言われていますが、私はそうは思いません。 英雄の万年筆の場合は、欧米の万年筆のF(細字)クラスのものも多くなりますが、基本的に、字幅が細いと言えるほど細いわけではありませんし。 字幅が太いものも基本的に無いですが、極端に細いものもあまり無いと言った感じです。 原因は色々とあると思いますが、万年筆がブラッシュアップされる間もなく、PCの普及により書くことが少なくなってしまったと言う事もあると思います。 今の中国の万年筆は、見た目を重視したギフト色が強いですからね。 また、日本では、漢字を簡略化した「当用漢字」が使われますが、中国の漢字は、さらに簡略化された「簡体字」で画数は、日本の「当用漢字」と比べて少なくなっています。 その辺りにも原因があるのかもしれません。 ちなみに香港や台湾は、難しい字体の「繁体字」を使っています。 しかし、実用的な万年筆も存在します。 実用的なものは、日本円で数百円で買えるクラスの万年筆に集中していますね。 例えば「財務筆」と呼ばれる帳簿用の万年筆は、小さな数字が書き易いように字幅は細くなっていますし、基本的にこのクラスの万年筆は、帳簿用や学生用なので、F(細字)~FM(中細)くらいの字幅のもの大半です。 比較的高価なものは、字幅が明確でないものが多いのですが、このクラスですと字幅が明記してあったり、使用目的が書いてるので、字幅が予想しやすくなっています。 以前、購入した「英雄 616」は、このクラスの万年筆です。 先日、数百円クラスの万円筆を2本、近くのスーパーの文具コーナーで購入しました。 今回、ご紹介するのは「羅氏 129」と言うモデルです。 買ったお店:人人楽購物広場の文具コーナー 買った商品:羅氏 鋼筆目銀129 価格:13.9元(約200円) 製造は「上海羅氏筆業発展有限公司」となっています。 「羅氏」と言うメーカーについては詳しく分かりませんが、筆記用具メーカーで、比較的高価なものを製造しているようです。 では、実物を見てゆきましょう。 吊るしてディスプレイできるタイプの紙箱に入っています。 軸やキャップは金属製。アルミだと思います。 色は、グレーっぽいシルバー。 クリップやリングにはクローム鍍金が施されているようです。 長さ:140mm 直径:12mm キャップは、嵌合式。 このキャップ、首軸との密着が甘くて、すごくガタつきます。 気密性が心配でしたが意外とインクは乾きませんね。 加えて、クリップが、少し左に曲がってます。 クリップの下に「中細」と印刷されていますが、印刷は雑です。 この万年筆は、尻軸部分が少し細くなっており、そこにキャップを取り付けると、筆記時にも、軸全体の太さが均一になる設計です。 しかし、加工が悪く、キャップは根元まで刺さりません。 少し、隙間が出来てしまいます。 ペン先はステンレス製で、字幅は「中細」。 この値段でもイリジウムポイントが付いています。 ハート穴は無く、両サイドは、丸くペン芯側に曲げられています。 このペン先の取り付け方が、少し変わっていてペン芯を巻き込むような感じになっています。 首軸を外すと、インクの吸入機構が現れます。 中押し式コンバータータイプの固定式吸入機構を取り付けたコンバーター内蔵型です。 この手の吸入機構は、中国の安い万年筆でよく見られます。 安い万年筆は、基本的に不経済なカートリッジ式にはなっていません。 以前、購入した「英雄 616」と比べると使われている材料は、良いかもしれませんが、加工や組み立てが雑なので、高級感を出そうとして、完全に失敗してしまった感が見受けられます。 「英雄 616」と比べても、見た目の満足度も低いですね。 最後に、恒例の汚い字の試し書きです。 インクは、パーカーのクインク ブルーブラックを使ってみました。 使用した紙は、ロディアのブロックメモです。5mm方眼が入っています。 「中細」と書かれている通り、F(細字)~M(中字)の間の字幅くらいです。 極端に細くはないですが、十分実用的な字幅だと思います。 ペン先は硬いですが、インクフローも良く、書き味も悪くはありません。 ただし、稀にインクが出ない時があるのがちょっと・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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