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カテゴリ:詩・文芸
お前は奇怪な顔をさらして まだ「大丈夫」なんて言ってるんだ 鏡を見たらどうだい お前に鎖で縛り付けられて 薬を打たれひたすら子を産み続けている 奴は血走った目でお前を見てた 星の明かりはとうに消えてるんだぜ お前はそれでも「関係ない」なんて言ってる どこが結びつかないって言うんだ 奴が母親と姦淫したってのかい お前にそう決めつけさせる動機は何だ その推理で得をするやつは誰なんだ お前は「問題ない」と言っているが 誰が賛同しているんだ 勘定の好きな奴らだろう 降ってきたんだ 染み込んでるんだ 流れ出てるんだよ 理屈をこねるのが好きなお前のことだ 制裁とでも言うつもりだろう 奴の性器を切り落としたことも お前は取りつかれたように 大声で喧伝して歩いていたろう 「手も足も出ないぜ」なんて おのれを満月と勘違いしてたのさ お前が訪ねた奴は235人目だったんだ 探していたのはお前の方さ なぜなら おのれを「神だ」とさわいでいたお前が 閉じこめてた奴こそが 奴の復讐が始まってるのは お前もわかっているんだろう 天空の星々は消え去ったんだ 一瞬で消し飛んじまうお前の命なんて この星の灯火を消しちまうんだ 天秤にもかけられねえよ それでもお前は笑うんだろう 潰れた顔をゆがませて 腐乱した息を吐いて 詩「破壊(3)」-詩誌「EKE」41号より転載 詩誌「EKE」41号が発行された。 わたしは詩「破壊(3)」を載せていただいた。 ほかに天沢退二郎さん、花田英三さん、与那覇幹夫さんらが詩などを掲載。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012/07/23 11:22:54 PM
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