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森蔵日記@舞台オタクのシンプルライフ

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2015年07月26日
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カテゴリ:舞台全般 Play
7/25夜、新橋演舞場にて舞台『阿弖流為(アテルイ)』を観て参りました。

中島かずきさん作・いのうえひでのりさん演出、おまけに素材がアテルイで主演が市川染五郎さんとくれば、2002年に劇団☆新感線で上演された『アテルイ』とどこかどう違うのかが気になるところ。

・・・ではありましたが。

実際に観てみたら、思っていた以上に自分は2002年の『アテルイ』を忘れていて(オイ!)、全く比較が出来ず(^^;)

ほとんど新作気分での観劇となりました。

非常に興味深かったのは、劇団☆新感線テイストと歌舞伎のコラボ効果。

もともと新感線では、役者が見得を切るという、歌舞伎からヒントを得たのであろう手法がふんだんに使われていますが、それを正真正銘の歌舞伎役者が行うとどういうことになるのか。

結果。

見得の効果、絶大。

なんだこのカッコよさ。
動きがパキっと決まった時の、絵になることといったらない。さすが!!!!


作品的には、幕開きこそ少しのったりした印象でしたが、話が進むにつれ作品に惹き込まれ、最終的には大盛り上がり。

面白かったー!


今回、私の中でのMVPは、立烏帽子(たてえぼし)&鈴鹿(すずか)を演じた中村七之助さん。

美しかったり可憐だったりという女形の得意分野での素晴らしさは言うに及ばず、今回なにより心を奪われたのは、後半クライマックスで立烏帽子の正体が明らかになる部分。

本当の鈴鹿が殺され、ではお前(=立烏帽子)は誰なんだ?と阿弖流為や田村麻呂たちから追及を受ける場面。

七之助さんの演技が大きく変化します。

普通の人間だった立烏帽子が、正体を現し、人ならぬ存在へ。

凄い威圧感でした。空気が違う。

姿かたちは少しも変わっていないのに、その周囲だけ一気に密度が増したような、地に根を張ったような巨大な存在が出現。

立烏帽子こそ、蝦夷たちの信ずる荒覇吐(あらはばき)の神だったのだ。

このシーン、演技で「神」を表現できないと、そもそも成立しないんです。
ものすごく難しい役だと思いました。そしてそれを見事に表現している七之助さんに脱帽です。


他にも、特に素晴らしかったのが、帝の巫女であり、田村麻呂の姉でもある御霊御前(みたまごぜん)@市村萬次郎さん。

とにかく妖気がすごいんです。

魔術でいえば、絶対に黒魔術。白さはカケラも無い。

でも、一国を導く、政治という面においては、それもまた必要なわけで。

絶対的なヒール(悪役)にも関わらず、不思議な説得力もある、見事な巫女っぷりでした。

そのせいなのかなんなのか、帝の正体が分かった時も「うん、知ってた!」と思う自分がいて、全く衝撃がなかったのが面白かったです(笑)


楽しい演出といえば、入場時に、お願いのチラシと共に「光るリストパンド」を渡されました。エンディングで自動的に光るので、腕に巻いておいてね、と。

なので、幕間終わりに腕に装着。

2幕、物語に夢中になってそんなことすっかり忘れていたら、突然、腕が光り始めました!

客席全体にそんな光が無数に瞬いていて、わぁ、綺麗~!

光自体も点滅するのですが、お客さんみんな、拍手をしたり舞台に向かって手を振ったりするので余計に光が動いて、綺麗なのです。

あれは蝦夷の星空の演出なのだとか。
自分もちょっとだけ作品に参加できた気がして、嬉しかったです。


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Last updated  2015年07月26日 15時05分20秒



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