【ロミオとロミオは永遠に】恩田陸 舞台は近未来の日本。膨大な化学物質や産業廃棄物の処理に追われる日本人。 20世紀の教訓から、音楽からスポーツ、扇動的な書物は全て厳しく取り締まられる世の中になった。 日々の楽しみもなく、貧しい暮らしを強いられる人々にとって「大東京学園」の卒業総代になることは唯一のエリートへの道。苛酷な受験レースを潜り抜けたアキラとシゲルを待ち受けていたキャンパスとは…?? 絶望に満ちた学園からの、郷愁と哄笑の大脱走劇。 うーん、おもしろかったぁ あっという間に読了しちゃいました 誰もが憧れる「大東京学園」 ココの卒業総代になった者はもちろん、家族や親戚までもが一生暮らしを保証される でも、入学した彼らを待ち受けていたのは信じられないようなキャンパス 命をかけたサバイバル試験と異常なまでの教師達の執拗さ。 実際に試験の中で大怪我をしたり死んでしまったりする生徒も出てくるから妙にリアルで… 恩田さんは本当に伏線の張り方が本当に上手です一見関係のないように思えたことが終盤ではどんどん結びついてくるんですね~ 最後の最後でやっとプロローグの意味が理解できたという感じです 地雷の描写にはちょっとギョッとしましたが… それに単なる脱走劇ではなく、20世紀に流行ったいろんな言葉が登場するのが楽しいですね でもいくら昭和生まれの私でも理解できない言葉、けっこうありました… 「ハッピーアイスクリーム」?「レスカ」?なんのこっちゃw 恩田さんの作品って、ラストが良い意味でふっと力が抜けてる場合が多いのですが(これもけっこう好きです)、今回はなんだか良い読後感でしたねそれに予想もしなかった結末。 「ロミオとロミオは永遠に」。最後までこの題名の意味は分からずじまいでしたが。結局はこの題名以外にはありえないような気がしてくるから不思議です(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[BOOKレビュー(FC2に移行してます)] カテゴリの最新記事
|
|