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【子どもたちは夜と遊ぶ(上)(下)】辻村深月 優しく触れようとしても壊してしまう、大人になりきれない子どもたちは、暗い恋の闇路へと迷い込んでしまった…。同じ大学に通う仲間、浅葱と狐塚、月子と恭司。彼らを取り巻く一方通行の片想いの歯車は、思わぬ連続殺人事件と絡まり、悲しくも残酷な方向へと狂い始める。掛け違えた恋のボタンと、絶望の淵に蹲る殺人鬼の影には、どんな結末が待っているのか。 デビュー作「冷たい校舎の時は止まる」でメフィスト賞を受賞した辻村さんの二作目 いや~本当に面白かったです 虐待、殺人、イジメ…などかなりデリケートな問題を扱っているので、 「面白い!」と手放しで絶賛するのはなんだかちょっと気が引けますが。。。 物語にグイグイ引き込まれてページをめくる手が止まらないんだけど、 読み終わった後に安堵感と同時にやるせない切なさと鈍い痛みが残る…そんな感じ 「冷たい校舎…」では高校が舞台でしたが、今回の舞台は大学です 派手好きでリカちゃん人形のような容姿を持つ月子、超秀才で真面目で優しい狐塚、 完璧な美貌を持つ天才肌の浅葱 (美貌といっても男の子) 、不良でケンカっ早いが根は優しい恭司。 ↑ 私的にそれぞれの色のイメージはこんな感じなの…(笑) 悲劇は海外留学をかけた論文コンクールから始まります。 最優秀賞は狐塚か浅葱だと考えられていたものの、選ばれたのは「i」という匿名の人物。 浅葱はひょんなことから「i」が幼い頃生き別れた兄であることを知る。 そして兄に会いたい一心で残酷な殺人ゲームに手を染めてゆく…というあらすじ。 なんだかね、浅葱(アサギ)の過去があまりにも痛々しくて…読んでいられなくなります 人から羨まれるような完璧な容姿と頭脳を持ち、物事に対してまるで無頓着で冷静に見える浅葱。 でも実は人には話せないようなトラウマを抱えていて…そのギャップがものすごく切ない。 前作「冷たい校舎…」でも感じたことですが、辻村さんは本当に個々の人物描写が丁寧です 「このエピソードはちょっと寄り道しすぎじゃない?」と思えるようなことでも、 それが思わぬ伏線になっていたりしますヨ テーマがテーマだけに暗く重々しい作品でしたが、なんだか恭司の存在に救われた気がします
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