梶尾真治「おもいでエマノン」読了しました!
【おもいでエマノン】梶尾真治異国風の彫りの深い顔立ち。すんなりと伸びきった肢体。ジーンズにナップ・サック。ながい髪、おおきな瞳、そしてわずかなそばかす―。彼女はエマノン、ぼくが出会った不思議な少女。彼女は言った、「私は地球に生命が発生してから現在までのことを総て記憶しているのよ」と。彼女の口から紡ぎだされる、母から娘へと伝えられたさまざまな『地球』のおもいでたち。表題作から、初収録の最新作までをおさめたピュアSF連作。と、とうとう…積読本消化計画 ラストの1冊です!!ちょっと(?)風変わりな女の子エマノンを主人公とする、SF連作短編集です。前に読んだ梶尾さんの「未来のおもいで」はあまり好みではなかったのですが、、、今回はちょっと見直しました。連作短編、という構成が読みやすくてよかったのかもまたまたこれは輪廻転生モノ、ということになるんでしょうかエマノンは、なんと生命が誕生した三十数億年前からの記憶を持っている不思議な女の子。何度も何度も生まれ変わるんだけど、この記憶だけは決してなくならない。エマノンは決して不死、という訳ではないのよね。身体自体は、他の人間と同じようにやがては無くなってしまうものなのですから。でも、他の誰もが知り得ない、膨大な記憶だけは貯蔵している。。。それは、一体どういう気持ちがするんだろう??考えてみると、すごく切ない。彼女は、皮肉にも似た気持ちで運命を受け入れ、どこか人生を諦観しているようにも見えてこの物語には沢山の人物 (超人的な能力を持った人も…) が登場しますが、そんな中でエマノンは明らかに1人異分子的な存在ですね。だからこそ、人間達は無意識のうちに彼女に惹かれてしまうんでしょう。続編も是非読みたい!と思わせる、なかなか素敵な作品でした~というわけで、、、今年の積読本、消化しました~!! (あくまでも”今年の”です。笑) ふぉっふぉっふぉ…途中で寄り道もしちゃったから、何気にギリギリだったのぅ。来年はまた新しい気持ちで、どんどん積んでいこうと思います!!(←え?) ちなみに、現時点での来年分の積読は コチラ