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テーマ:好きなクラシック(2282)
カテゴリ:コンサート感想
プログラム
(前半) グランソロop.14(F・ソル アグアド編) アラビア風奇想曲 アルハンブラの思い出(タレガ) 大聖堂(バリオス) ハープと影~武満徹へのオマージュ2005 福田進一に献呈~(ブローウェル) (後半) ギターと小管弦楽のための協奏曲(ヴィラ=ロボス) アランフェス協奏曲(ロドリーゴ) ピアノ:夏川由紀乃 (アンコール) 11月のある日 スペイン舞曲集よりアンダルーサ ? ソルのメヌエット第5番 エストレリータ 隔年で行われる九州ツアーも20年目だそうです。 福田氏ギターはテクも表現も圧巻で圧倒されてどんな難曲でもカンペキで 非の打ち所なくて演奏にも表情にも余裕シャクシャクで 毎回憎たらしいと思うほどなのであります。 今年は福岡公演でアランフェスが聴ける、しかも夏川さんのピアノで! ということで遠征しました。 (ご存じない方のために:夏川さんは私のマンドリンの先生の奥様です。 ご夫婦で演奏活動をされています。「流麗」と言う表現がピッタリのピアノです) にこやかに登場した福田氏。座ってマイクを握りました。 「フツーは出てきていきなりしゃべったりしないんですけど。 なんというか。。。今日はこの会場に、異常に張りつめた空気が 漂っているのを感じまして・・・」というトークで始まりました。 それは、みんなの期待感であり、それを裏切らない演奏だったのでした。 あ、そうそう。毎回思うことがもうひとつ。 福田氏や大萩君のリサイタルの客席って独特のカラーがあり。 年齢層高めでシブイというか地味だけど一筋縄じゃいかんぞみたいな。 前半は81歳のギターの渋くまろやかな響きを聴かせてくれました。 この曲がオープニングですか!という高度なテク。 まあ、この時は福田氏もいつもの余裕の表情でした。 後半はピアノが入って、がらっと音色が変わりました。 鳴らす鳴らす~ 夏川さんはソロで南米ものをレパートリーにしている(と思う)し、 センセのマンドリンの伴奏をしているのでその辺のかけひきはバッチリです。 つかず離れず・・・というよりは、ギターに密着! 緩急自在でキレキレなピアノに福田氏もご満悦で演奏されたと思います。 ある意味ピアノとの真っ向勝負、ソロがピアノからギターへ(逆も) 移った瞬間には違和感を覚えますが、一緒になるとあら不思議、 ゼツミョーに溶け合うのです。 福田氏も前半の飄々とした余裕の表情は消えていました。 アランフェスをピアノ伴奏バージョンは初めて聴きましたが、 オケ版とはまったく別物という感じでした。 よりギターがクローズアップされて軽快な1楽章、泣きの入る2楽章、 流れるような3楽章・・・あっという間に演奏が終わってしまいました。 なにが起きたの?なにがなんだかわかんない・・・って思っているとアンコール。 1曲目「11月のある日」の音を聴いた瞬間、夢から覚めたように さっきの熱演の凄さが実感として湧いてきて、涙が出ました。 この曲は今までたくさんの人の演奏をききましたが、 誰よりも豊かで整っていて深い音でした。 弾き終えて福田氏「アンコールでクールダウンをしなくては、と思いまして…」 彼にして、この言葉。その達成感を物語っているってものです。 主催者であるM岡さんのゴリ押しにより、 「アンコールはステージ借用終了時間まで、袖のドアを開けない、 と言い渡されているので」大サービスでした。 ギターだけでなくトークも上手でわかりやすい! はぁ・・・非日常のしあわせな時間でした・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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