原油高騰-空の旅の場合
燃油サーチャージというものをご存知だろうか。原油価格の高騰に伴って当然航空燃料費も嵩む。航空会社が負担するにも限度があるということで、価格高騰が沈静化するまでの上昇分を旅行者に負担してもらおうと設定し、2001年に国土交通省が認可したもの。利用する航空会社によって金額はことなる。私が初めてこの言葉を耳にしたのは、2005年に旅行関係の印刷物を作ったとき。あのころはハワイでも数千円、行っても1万円程度じゃなかったか。今日、7/1から申し合わせたように一般生活をとりまくいろいろなものが値上がりする。異常な原油による原価の値上がり分を、サプライヤーが上代に反映せざるを得ないところまで来てしまったのだ。もちろん燃油サーチャージの上がり方も凄まじい。例えば某航空会社で日本からカナダへ行く場合、6月までの20,000円が今日から一気に28,000円に。当然往復するのだから、56,000円を旅行代金にプラスして払わなければならない。癒しのリゾート、人気のタイでも片道20,000円。エステ代やお土産代が丸々飛ぶ勢い。パンフレットのツアー代金に燃油サーチャージは加算されていない。「詳しくは旅行代理店にお尋ねください」となっている。エージェントにツアーの申し込みに行ったときにはじめてこれこれかかりますと言って提示されるのだ。金額をみて、予約する気を失う人も出てくるだろう。夏休みの過ごし方に、今年は異変が起きそう。でも…。ガソリン代がこれだけ上がっても、ツーリングを自粛するバイク乗りが思いの外少ないことを考えれば、ホントの海外旅行ファンはそれでもやっぱり行くんだろう。秋口には220円超えもささやかれ始めたガソリン代。でもやっぱり走るよね。生き甲斐まで失っちゃあ、ますます夢も希望もなくなるもの。