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カテゴリ:疾病
阪神・淡路大震災後、特に有名になったPTSDであるが、その診断はなかなか難しい。 一般内科医は精神科疾患の詳しいことは分らず、診断が乱発されることが多いという。 PTSDに限らず、不眠、腹痛など不定愁訴が続き、各種検査をしても異常が認められない場合は、精神科専門医を受診するのが賢明である。 A子さん(38)が苦しんだPTSD(心的外傷後ストレス障害)は、1995年に起きた阪神・淡路大震災で注目されるようになった。「心のケア」という言葉がはやり、「被災者の心の傷を癒やそう」と、臨床心理士らが避難所を回った。 被災者の心に社会が目を向けたことは意味がある。だが、被災者が怒り、泣き、眠れないのは、地震による心の傷より、むしろ過酷な避難生活や生活再建への不安が原因だった。 「行政の対応の遅れによる不満や嘆きまでも、被災者の心の問題にすりかえられてしまった」と、皇学館大学社会福祉学部教授の大野光彦さんは指摘する。 心の傷を、すぐにPTSDと結びつける誤った考えが広まったのも、このころからだ。 秋田県で一昨年に起きた連続児童殺害事件では、町の調査で、18%の住民が「PTSDにかかった可能性がある」とされた。 九州では、私服の警察官に職務質問された若い女性が、不眠を訴えてPTSDと診断され、昨年、県が見舞金を支払うことで和解が成立した。学校や職場でのトラブルで不眠や腹痛になり、PTSDと診断される例も増えている。 東京都の精神科医は「衝撃的な出来事の後、嫌な夢を見たり眠れなくなったりすることは誰にもあり、多くの場合は病気ではない。それを『PTSD』と診断する医師もいる」と疑問を投げかける。 A子さんは「診断が乱発され、PTSDの本当の苦しみが理解されにくくなっている」と訴える。 主治医と出会うまでに、彼女は心療内科を4か所回った。どの医療機関でもPTSDと診断されたが、医師のせりふは同じだった。「重症で、うちでは診られない」 PTSDは、生死にかかわる過酷な体験をし、恐怖の記憶にさいなまれるフラッシュバック、抑うつ状態などが続き、社会生活が送れなくなる。「本来、どの患者も重症」(東京都の精神科医)の病気だ。 薬で完治するわけでなく、カウンセリングなど治療には時間と手間がかかる。彼女のような「本物のPTSD」に対応できる医師は少ないのが実情だ。 今春、A子さんは就職活動を始めた。 「今もたまにフラッシュバックがあり、心の傷は消えませんが、その傷と同居できるようになった。病気の前より、私はずっと強くなったと思います。面接官に、そのへんを見てもらいたいですね」と笑った。 [出典:読売新聞] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年07月08日 07時57分05秒
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