新蕎麦
菜園の蕎麦を刈り取り、脱穀し、乾燥させた。さて、その次はどうしようかと泥縄的な考えを巡らせたのだが、なかなか先に進まないでした。そのような中、知人の息子さんに“蕎麦打ち職人”がいることを思い出し、蕎麦の実の出来具合を見てもらうことにした。蕎麦の実を届けて、数日後、「おいしい、これだけの蕎麦はめったに食べられない。香りがいい、粘りがいい」と電話をもらった。そして、「自分で栽培した蕎麦なのだから、食べてみるのがいい」と、打ち立ての10割蕎麦をいただいた。おいしかった。蕎麦がこんなにも香りの高いものとは知らなかった。60年と何日かのわが人生で、こんなにおいしい蕎麦を食べたことはない。蕎麦の栽培には体力と時間が要るので、来年は栽培をやめようと思っていたが・・・考えが少し緩んだ。この蕎麦を食べられるなら頑張れる、と思った。しかし、そうは言っても、そば粉にするのも、蕎麦を打つのも、大変な作業だ。残りの蕎麦の実をどうするのか、それが先だ。