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2003年05月04日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
えっと、昨日の続き(?)です。
昨日たまたま寝惚けた頭で見たのは中曽根さんと宮沢さんの集団的自衛権に関する話でした。中曽根さんは首相のときに「日本は不沈空母」と発言して問題になったことがあったようにタカ派の人で、宮沢さんとは防衛関係では意見が相当に違うのに、ともに自民党の首相経験者として厳然たる影響力を持っている人たちです。細かいところは憶えていないんで、ニュアンスとして違っていたらごめんなさいです(^^ゞ

中曽根さん「集団的自衛権は今の憲法でも行使できる。ただ、首相が行使しないといっているだけで、首相が行使するといえば出来ることだ。日本を守るために闘っているアメリカの空母が攻撃を受けているのに知らん顔なんて出来るわけがないだろう」
宮沢さん「日本を守るために闘っているアメリカ軍を助けるのは当然のことでしょう。しかし、それが日本の周辺でなく、カリフォルニアでも通用するわけではない。あくまでも自衛であるから自衛の範囲を逸脱したものは出来ない」

印象に残っているのは中曽根さんも宮沢さんも日米安保の枠組みの中では日本を守るために闘っている米軍を助けるのは当然のことだとしていることです。中曽根さんは言葉を曖昧にしていたけど、宮沢さんは日本の周辺であれば日本の自衛といえるがそれ以外は自衛とはいえない、と言う点が根本的な相違点のようです。

ここでいくつか気になる点を上げたい。一つは「日本を防衛するために闘うアメリカ軍」って何ってこと。北朝鮮の脅威が喧伝されている昨今では、北朝鮮が攻めて来るのをアメリカ軍が防いでくれるというのを前提に話が進んでいたようで、実際に北朝鮮が攻めて来たら自衛隊では対応できないのは仕方のないことには違いない。というのは、攻める方はどこをどのように攻めるかを気侭に決めることが出来るが、守る方はすべての箇所で攻撃に備えていることなど出来ないからだ。小さな島国とはいえ、南北に長い国土を四六時中警戒していても、防御の手薄なところをピンポイントで攻められたらひとたまりもない。だから圧倒的な軍事力をもつアメリカに頼らざるを得ないのも当然といえる。しかし、そのアメリカの圧倒的な軍事力に怯えるからこそ北朝鮮は核開発などを行ってしまったんですよね。北朝鮮の「自衛のため」の行動がより大きな戦乱を招きかねなくなっている。そう考えると日本が下手に北朝鮮を刺激しないことが却って日本のためになったりもするのかしら?

もう一つは「日本の何を守るのか」ってこと。戦前なら「日本の国体(天皇主権国家)を守る」と言うことだけど、今なら日本の国土を守るってことなのかしら?あるいは日本の国土に住む日本人、その日本人の生命・財産、日本と言う主権国家、政治・文化・経済など日本を代表するもの、などなど何をもって「守るべき日本」とするのかがハッキリしませんよね。まぁ、とにかく「日本と言う一つのまとまり」が存続することを守るのが自衛であるとするならば、日本が日本でなくなるようなことをするものを倒すのがそのために求められることになるでしょう。

ここまで来るとなんか感じる人もいるかもしれませんが、宮沢さんが「日本の周辺」といった裏にあるのは、そうしないと世界中のどこでも「自衛のための戦い」が可能になってしまうと言うものだと思われます。と言うのは、昨今まで続いていた「イラク戦争」は国際法的には「アメリカの自衛のための戦争」なんですよね。アメリカ人の生命財産を脅かす大量破壊兵器をイラクが廃棄しないのはアメリカの存亡に関るものなので、イラクを実力で武装解除した、ってことじゃないと、アメリカは国際法に違反した戦争をしたことになっちゃうんですよね。自衛のための戦争以外は国連の安保理で承認されないとダメなんですよ。だから、名目上は自衛の戦争なんですが、圧倒的な軍事力の差があって一方的に叩きのめせる相手を「自衛のため」に倒すのって変だと思いませんか?

日本の場合でも日本に向かうタンカーの護衛のためにペルシャ湾岸まで自衛隊を派遣しようと思えば可能は可能です。その際に「海賊」の本拠地を攻撃するのも認めてしまえば、「イラク戦争」と同じことが出来てしまいます。自衛隊は軍隊とは言われていないけど、世界中でベストテンに入るくらいの装備は持っているんだから、その気になれば簡単にあちこちの国を落とすことも可能だ。そこが「テロの巣窟だ」と決め付けて占領することですら「自衛」の名の下にできてしまう… 中曽根さんの話を生臭いものにするとこういうことになるんでしょうね。

北朝鮮にしろイラクにしろ、アメリカがその気になれば数週間で地上からなくなってしまうようなちっぽけな国に過ぎません。そんな国が突っ張るのはアメリカが怖いのと、日本がアメリカの真似をするのが怖いのとでしょうね。欧米人はアジアの人々を「別の生き物」として寛大に扱ったけど、日本人は同じアジア人と言う近親憎悪ゆえに酷い扱いをしたと言う記憶がまだ残っているだけに、日本の再軍事国化が最も恐ろしいものとして感じられているのかもしれません。そういった意味からすると、日本が「自衛」の力を強めるのは却ってより多くの反発を生み、更に強固な「自衛力」を必要とする可能性も否定できない。

かつて日本はアジアを侵略した加害者だった。その加害者が反省して今は大金持ちになった。大金持ちになったから「泥棒」が怖くなり警備を強化する。警備の強化はアジアへの再侵略ではないかと疑いの目で見られる… そういう意味で、日本はまだ完全には信頼されていないんでしょうね。日本だけが大金持ちでいるんじゃなくて、アジア全体が豊かになれば「泥棒」も日本にまで来る必要もなくなるのにね。これこそが日本の目指す「自衛」だと思うんですが…





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最終更新日  2003年05月04日 14時32分38秒
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