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2008年04月14日
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カテゴリ:読書案内(?)
ツーことで、耽読明けでネタがないので、昨日もちょいと書いたけど、金庸「倚天屠龍記」(徳間文庫:全5巻)を取り上げます。これは「射鷲英雄伝(鷲の字は「周鳥」を一文字で表したものだけど表示できないので代用、以下同じ)」「神鷲剣侠」(いずれも徳間文庫:各全5巻)に続く三部作の三作目です。「射鷲英雄伝」は南宋の時代、華北を支配する金への抵抗や、まだ漠北の地にいたモンゴルなども絡む物語で、「神鷲剣侠」はそのモンゴルが金を滅ぼした後に華北に流れ込んできたのに抗している時代の話です。「倚天屠龍記」は「神鷲剣侠」の直後から始まりますが、主人公の張無忌が活躍するのは元の支配から脱却しようという元末の時代です。「射鷲英雄伝」と「神鷲剣侠」が隣同士に住む郭家と楊家との複雑に絡み合った恩讐と武芸の秘伝「九陰真経」を巡る争いなどが描かれており、そのラストシーンに出てくる郭襄、覚遠、張君宝から物語が始まります。覚遠、張君宝は「九陰真経」と対をなす「九陽真経」を会得したために類稀な内功を身につけているけど、このことを自覚していません。この三人のエピソードを経た後の三章から本格的な物語が始まるわけです。

張三豊は少林寺から逃れた後に武当派の開祖となり、その弟子である武当七侠もまた武芸に秀でていた。その三番弟子が江南で事件に巻き込まれ重傷を負い、武当山に帰還する。なぜそのような重傷を負い、その仇を調べるために兄弟弟子たちは飛び出していくが、そのうちの五番弟子の張翠山は張三豊の後継者と目されていたが、江南でやはり事件に巻き込まれ消息を絶ってしまう。これには屠龍刀という宝刀を巡る争いがあった。張翠山は殷素素という少女と出会うが、この少女もまた屠龍刀を巡る争いに加わっており、張翠山は殷素素とともに姿を消すことになる。その原因となった屠龍刀と謝遜という恨み骨髄のために凶徒となった男が姿を消して10年ほど経ったころ、張翠山と殷素素は張無忌という少年とともに中華の地に戻ってくる。が、この三人の前にあったのは厳しい現実と悲惨な運命であった…

というのがネタバレを極力排除した結果です((+_+)) 「射鷲英雄伝」や「神鷲剣侠」の主人公が過酷な運命にありながらも武芸に励み、恋愛でも一途な姿を貫いたのに対し、「倚天屠龍記」の主人公・張無忌は純朴で愚鈍なまでに真面目に武芸に励むので、一応父母譲りの美貌と武芸の技を持ちながらも、ある事情から謙遜というよりも卑下的なくらいなまでに自分の命を軽視するところもあるし、このためか自分の意志よりも他人の意見を尊重する優柔不断な面が強い。見目麗しくて力持ちという娘であれば惹かれずにいられない好漢でありながらも自分に自信などもっていないからか来るものは拒まずのようになり、結果複数の娘に想いを寄せられながらもそのうちの一人に決めることができない。ある時などは4人の娘が張無忌を巡って角突き合わせるありさまなのに、張無忌はこれにきちんと対処できなくて右往左往するばかり。恋愛関係に関しては本当に情けない奴です。けど、過酷な運命を生き抜いたせいか武芸に関しては類を見ないものがあり、天下無双といってよいものになるんですが、お人好しなのか常に人に欺かれてしまう。功名心も権勢欲もないから常に謙虚でそれで却って祭り上げられるような真似になったりもする。

正直、「射鷲英雄伝」や「神鷲剣侠」を読んでないとよく分からないところもありますから、これらを読んでから読むことをお勧めします。つまり全15巻ですからかなりの時間楽しめるってわけですね(^^ゞ まぁ、今の時代とはかなり違う価値観で人々が生きているのでここで引っ掛かると先に進めなくなりますが、こういう考え方の時代、世界もアリだって読み進めるとケッコウハマります。事実あっしは4~5日くらいで読もうと思ったのに実質2~3日で読んじゃうくらいの魅力がありますね(^^ゞ この「倚天屠龍記」は張無忌がどういう風に危機を乗り切るかとか、女難でどういう風に転ぶかがハラハラドキドキで、ワクワクドキドキとは違うようなものがありますね(^^ゞ あえて詳しく書かないのはこのハラハラドキドキを邪魔しないためですので、もしもこんな説明でも興味をひかれた人はぜひ金庸の世界に踏み込んでみてはいかがでしょうか?(^o^)丿





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最終更新日  2008年04月14日 15時05分39秒
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