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2005.04.04
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46番目の密室
有栖川有栖『46番目の密室』
~講談社ノベルス~

「日本のディクソン・カー」と、海外からも注目を浴びている推理作家真壁聖一の別荘で、クリスマスパーティーが開かれた。彼の同居人、彼と親しい推理作家、編集者らが集まった。その中には、推理作家、有栖川有栖もいた。そして、有栖川の友人で、臨床犯罪学者の火村英生もいた。
 和やかなムードの中、不審なことも起こる。あやしいブルゾンの男、パーティー中でのある人々の奇妙なふるまい、別荘の客にあてがわれた部屋に施された悪戯。
 そして-。夜、ふと目覚めた有栖川は、雪の足跡が、真壁の別荘まで続いているのを見つける。戸締まりはきちんとしたはずなのに、足跡はドアの前まできていた。不審に思った有栖川が別荘の中を歩いていると、書斎のところで、何者かに殴られた-。
 別荘内部者ではない人物が密室の中で死んでいた。あやしいブルゾンの男のようだった。暖炉の中につっこまれて、体が焼かれていた。
 そして、真壁聖一も密室の中で殺されていた。彼も同じく暖炉の中につっこまれており、体を焼かれていた。

 感想アップのため再読。
 火村英生さんの初登場作品。
 冒頭で、火村先生の講義が描かれているのが嬉しい。
 別荘の中に悪戯が施されるあたりから、ミステリとして非常にわくわくしてくる。古典的な密室に、不可解な密室…。実に魅力的。
 殺人の話。なんというか、不条理だなぁ、と思う。そうした意味で、どこか心が動かされたという意味で、ラストあたりでは感動を覚えた。
『ロックド・ルーム・マーダーズ』、どこかで聞き覚えがあると思ったが、折原一さんの『ファンレター』に収録されている「傾いた密室」の中に言及があった。他の作品の中でも目にしたことがあるかもしれないが。
 なお、本書は1992年に出版された。13年前である。私は小学生だった。ミステリは、コナン・ドイルを少々読んでいた程度。あの頃は小説は殆ど読まなかったから。本書を読んだのは、高校生の頃だったと思う。それでも最低四年以上たっての再読である。四年、という時間が短く感じられる。もっと年を経るにつれて、十年という時間も短く感じられるようになるのだろう。また変な方向に考えが向いてしまった。
 ともあれ本書は、実にオーソドックスなミステリ。フーダニット、ハウダニット、である。

ーーーーーーーーー
おわび。今までの日記の中で、本書をなかなか読み進められていません、という文脈で本書に言及した際、『四十六番目の密室』と書いていました。正しくは、『46番目の密室』です。





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Last updated  2005.10.15 19:10:58
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 こんにちわ   あっくん先輩 さん
講義の描写を読んで、最初は火村=気難しい人、というイメージを勝手に思い描いてたのですが、アリスとのコンビになると途端にお茶目になりましたね☆
あのウィットに富んだコメント・・・笑いました♪ (2005.04.06 13:11:36)

 こんばんは   のぽねこ さん
この事件、アリスさんが火村先生のフィールドワークに立ち会った最初の事件でもあるのですね。
アリスさんが火村先生の助手的な役割になるほど強い必然性は本書を読む限りでは感じられなかったのですが、石岡さんと御手洗さんのように、過去になにかきっかけがあったのでしょうか?気になるところです。 (2005.04.06 18:42:23)

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