2040798 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

のぽねこミステリ館

のぽねこミステリ館

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

のぽねこ

のぽねこ

Calendar

2006.09.03
XML
少し変わった子あります
森博嗣『少し変わった子あります』
~文藝春秋、2006年~

 森さんの作品の中では、異色作といえるでしょう。主人公が大学教授という点はともかく、いわゆる謎解きミステリでもないし、専門用語も出てきません。純文学テイストですね。いわゆる純文学がどう定義されるのか知りませんが…。8つのお話からなる短編集です。
 さて、いつものように短編それぞれの内容紹介を書こうと思ったのですが、本書でそれをする意味はない、と感じたのでやめることにします。というか、内容紹介に意味をもたせる形で書く力がいまの私にはない、という方が正確なのかもしれませんが。
 毎度毎度、主人公の「私」とともに、違った女性が食事をします。彼女たちに共通しているのは、食べる姿の美しさ、でしょうか。はしの持ち方、口へのはしの運び方など、それは美しいのだそうです。ある女性はとりとめのない夢の話をし、ある女性は抽象的な話はいかにすればできるか、という相談をもちかける。ある場合にはほとんど言葉をかわさないままに食事をともにする…。ただそれだけのことなのですが、「名前のない店」に通い、そういう経験を重ねる中で、次第に「私」が変化していくようです。主に「私」の内面描写が中心なのですが、店での経験の中で、「私」はいろいろなことを考えていきます。
 タイトル通り、「少し変わった」女性と一緒に食事をし、その中で(あるいはその経験を思い返しながら)いろいろと考える。ただそれだけといえばそれだけなのですが、どこか不思議な雰囲気がどこまでもついてくるような。
 不思議な読書体験でした。面白かったです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006.09.03 10:49:38
コメント(0) | コメントを書く
[本の感想(ま行の作家)] カテゴリの最新記事


Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

My favorites♪ torezuさん
姫君~家族 初月1467さん
偏った書評ブログ mnmn131313mnmnさん
海砂のつらつら日記 kaisa21さん

Comments

 のぽねこ@ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
 シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
 のぽねこ@ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

© Rakuten Group, Inc.