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2017.09.02
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エラリー・クイーン(井上勇訳)『エラリー・クイーンの冒険』
~創元推理文庫、1961年~
(Ellery Queen, The Adventures of Ellery Queen, 1934)


 エラリー・クイーンの短編集です。10編の短編が収録されています。
 それでは、簡単に内容紹介と感想を。

―――
「アフリカ旅商人の冒険」大学で探偵ゼミを受け持つことになったエラリーが、三人の学生を連れて事件の現場に訪れる。被害者はアフリカ帰りの商人。学生たちは現場検証を通じて回答にたどり着けるのか。

「首つりアクロバットの冒険」アクロバット演者の男の妻が、首吊りになって死んでいた。サーカス関係者の人間関係も複雑ななか、果たして犯人は。

「一ペニイ黒切手の冒険」古本屋から、同じ本が何冊も盗まれるという事件が発生。犯人の目的は何なのか。

「ひげのある女の冒険」絵描きの男が殺された。彼の書斎にあったレンブラントの絵の女性の顔にひげが書き加えられていたことに意味はあるのか。

「三人のびっこの男の冒険」悪名高い女性が殺されていた。彼女と不倫関係にあった男は、何者かに誘拐されたらしい。現場に残された、三人のびっこの男の足跡は何を意味するのか。

「見えない恋人の冒険」町で人格者として有名な男が、殺人の疑いで逮捕された。無実を信じる町の人々だが、真犯人は別にいるのか。

「チークのたばこ入れの冒険」相談者のアパートで、盗難事件が相次いでいた。相談中、エラリーに連絡が入る。くだんのアパートで、殺人事件が起こったというのだった。

「双頭の犬の冒険」古びた旅館を訪れたエラリーは、少し前に起こった奇妙な来客の話を聞く。その夜、旅館にいた一人の男が何者かに殺された。奇妙な来客との関係は…。

「ガラスの丸天井付き時計の冒険」犯人に襲われたのち、店内の長い距離を移動し、ガラスの丸天井付き時計を手にして絶命したと思われる被害者は、なぜその品物を手にしていたのか。

「七匹の黒猫の冒険」中風で動けず、猫嫌いのはずの女が、ペットショップで同じ種類の猫を毎週のように注文したという。話を聞いたエラリーが女の部屋を訪れると、そこには動けないはずの女もおらず…。猫嫌いの女が何度も同じ猫を買ったのはなぜなのか。
―――

 私は、20年ほど前から、いわゆる新本格の作品からミステリを読み始めたのですが、新本格の作家たちが敬愛しているエラリー・クイーンはほとんど読んだことがありません。(かつて2冊読みましたが十分な記事は書いていません。)
 というんで、作家と探偵が同名で、探偵の父親が警視という設定まで同じ、法月綸太郎さんの作品を連想しながら、今回エラリー・クイーンの短編集を読んでみました。面白いパズラーで、楽しく読みました。
 本書の中で特に面白かったのは、「首つりアクロバットの冒険」です。事件後に、客を待たせないために開催されたサーカスを見ながら真相を見破るという構成を楽しく読みました。「七匹の黒猫の冒険」も、いわゆる日常の謎のような始まりで、面白かったです。
 ただ、原著に収録されている第11編は本書に収録されていないのが残念。タイトルがかなりあれなので書きませんが、その物語は創元推理文庫『世界短編傑作集4』に収録されているそうです。
 ともあれ、今後も少しずつ、エラリー・クイーンの作品を集めていこうと思います。

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Last updated  2017.09.02 22:25:14
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 のぽねこ@ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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