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向田邦子著『思い出トランプ』(新潮文庫)読みました!
久しぶりに向田邦子さんの著書を読みましたが・・・やっぱ天才ですね。どこにでもある日常をこれほどまでにドキドキするものに変えてしまう作家はいないでしょう。 本当にどうでもいいようなことなんですよ。風邪引いて会社休んで、誰もいなくなった家の妻や娘の部屋を詮索してみたり(笑)。でも、何なんでしょう、心臓バックンバックンになります。それは、描写のリアリティさと言葉の選び方なのかもしれません。 物語の書き出しはこんな感じです。 「指先から煙草が落ちたのは、月曜の夕方だった。」(「かわうそ」より) 「家にも貌があり年とともに老けるものだということを、江口は知らなかった。」(「はめ殺し窓」より) 何があったんや~!? でしょ? 今回ご紹介した『思い出トランプ』は短編集です。すぐ読めちゃうので、見つけたらぜひ読んでみてください。僕の好きな作家は高村薫、桐野夏生、山崎豊子ですが、向田邦子を忘れていました。面白い! (昨日は古村会でした。古村さんは苑田さんの結婚式でお会いして以来、ずっとお世話になっています。昨日も古村さんを通して新しい出会いが沢山ありました!) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 7, 2010 08:30:14 AM
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