↓前回です♪
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第四十一段 ～ネクスト４ ジョン～ 映画『西遊記之孫悟空三打白骨精』によせて
★☆★☆
第四十二段
息子の帰還だ。
ポールはしみじみとした気持ちになりながら
ジョンの到着を待っていた。
ジョンは知らないが、ポールはジョンを愛していた。
今までのどの子供よりもだ。
彼の狂気は、大人になって影を潜めたように見えていたが、
それは彼の現在の仕事が、誰にも知られない内に始まって
誰にも知られない内に終わり、その経過も結果も
大抵の人間の眼には触れないからに他ならない。
指令したものにしか渡されない時限装置付きの報告文書には
書けない部分があるはずだった。
その空恐ろしさが好きだった。
彼はいつも血だまりに立ちつくす
やせっぽちの子供の動画を思い出しては、
心からジョンを愛していると感じるのだった。
あるひとつの懸念事を除けば、
自分自身を愛するように深く彼を愛している
と言っても良かった。
他の二人はと言えば、可も無く不可もなし
アンナを満足させていると言うことからすれば
ポールは彼らの存在に感謝していた。
彼らは、義父の勧めに従って終戦間もなく退役し、
それぞれにいくつかの会社の経営権を譲渡され
今は民間人として父親を支えている。
いずれは政界に打って出る。
そろそろその時期に来ていた。
ジョンだけは、軍に残り、戦争の後始末をしている。
つまり粛清だ。
秘密裏に行われる、彼ら特殊精鋭部隊と、
政府の一部の人間たちだけが知る
汚れ仕事だった。
ジョンは、自身の見ることのできないデータによれば
非常に優秀な軍人だった。
スペシャルという文字が幾つもデータ上で踊っていた。
ポールの期待通り、彼は、ポールにかわって復讐を続けていた。
実の息子たちを死に追いやった者どもを
次々と消していた。
ある意味、非合法ではあったが、
現政府の命令のもとに行われていたので
罪に問われることはない。
彼は適職に着いたのだ。
つづく
↓次回です♪
第四十三段 ～ネクスト６ ジョン～
最初からお読みになりたいごキトクな方は
（たぶんいらっしゃらないと思うけど）
下記の
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ早見表
↑
からどうぞ♪
『三蔵、妊娠したってよ』↓シリーズ(笑)
三蔵、妊娠したってよ
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第二段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第四段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第五段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第六段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第七段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第八段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第九段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十一段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十二段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十三段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十四段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十五段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十六段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十七段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十八段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十九段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第二十段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第二十一段
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『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第二十三段
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『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第二十五段
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『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第二十八段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第二十九段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三十段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三十一段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三十二段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三十三段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三十四段
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『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三十六段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三十七段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三十八段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三十九段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第四十段
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第四十一段
ウィリアム・フォン、馮紹峰、フォン・シャオフォン、ペン・シャオペン 以上全部同じ人（笑）
