テーマ:映画館で観た映画(8350)
カテゴリ:映画
彼女は世界に真実を伝えた・・・。 ドイツに生まれ、ナチスの台頭により始まったユダヤ人迫害の手を逃れアメリカに亡命したユダヤ人ハンナ・アーレント(バルバラ・スコヴァ)は、第二次世界大戦後に全体主義や全体主義を産んだ政治思想に関する考察を発表、哲学者として敬愛されていた。 1960年代初頭、何百万人ものユダヤ人を強制収容所へ送致したナチス戦犯アドルフ・アイヒマンが逮捕され、イスラエルで裁判が行われることになる。 特別な裁判権もなくイェルサレムの地方裁判所で行われたこの裁判に正当性はあるのか、イスラエルはアイヒマンを裁く権利があるのか、アイヒマンは極悪人ではないなどといった、ハンナがこの裁判を通しての考察をまとめたレポート『イェルサレムのアイヒマン』を『ザ・ニューヨーカー』誌に発表するやいなや、ナチズムを擁護するものではないかと大バッシングを受ける。 逆境に苦悩しながらも、ハンナは、考えることで人間は強くなるという信念を持ち続けた……。 何百万というユダヤ人を強制収容所に入れ、多くの人の命を奪ったナチス。 アイヒマンは、その幹部だ。 しかし彼は「私は命令に従ったまで」と主張する。 ハンナ・アーレントは、被告を凶悪でも不気味でもなく、役人気質の凡人と見た彼女は、彼の言葉1つ1つを注意深く聞き取っていく。 アイヒマンは、自分は任務を遂行しただけでユダヤ人に憎悪はないと言い切り、「上に逆らったって状況は変わらない」と語ったアイヒマンの思考停止状態の様にも大きな衝撃を受ける。 戦争は、多かれ少なかれこういう風なものかもしれない。 このハンナ・アーレントという人物は、この映画で初めて知ったが、有名な人だと夫が言っていた。 私は60年代の風俗が気になってしかたがなかった。 冒頭のハンナの友人のワンピースの襟など素敵だ。 ハンナ・アーレントも、いつもスカートをはいている。 この時代、女がズボンをはくことは、なかったのだ。 ストッキングは、後ろに線の入ったもの。 私の頃もまだそんなのがあって、ないものが出た時は 「シームレス」という名前で売り出していたのを思い出した。 ハンナの暮らす部屋がいい。 あんな風な本棚がいっぱいの部屋が欲しい。 本棚の前の寝椅子もいいわ。 1960年代は、私が10代を過ごした時代。 改めてみると大昔なんだなと思う。 ・・・・・・・・・・・・・ ◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。 ★2013年11月26日*父の麦わら帽子:目次* ・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.11.30 01:05:16
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