|
テーマ:ニュース(99465)
カテゴリ:書き物的なモノ
さて、次は校則について触れておきましょうか。
<『校則はいけない』世代だったのか?> まず最初に、そもそも少年Aが逮捕されたのは1997年、所沢高校の入学式騒ぎがあったのは1998年ですから、神戸連続児童殺傷事件の犯人として逮捕された少年Aにその騒ぎが関連有ったかのように記事を書く事はジャーナリストとして極めて不適切な行為でしょう。 いやしかし、彼ではなく他の同世代の連中にはあったのではないか?、という意見も出るかも知れません。 ・生徒指導関係略年表について (文部省) これを見ると、象徴的なものとしては、まず校内暴力事件の多発について昭和55年に通知があり、昭和63年の卒業アルバム事件(校則違反をした生徒の写真を花の写真などに差替えた)、平成2年の神戸高塚高校女子生徒死亡事件などがあります。 じゃあ実際問題として以後校則が消えたかなんていうとそんな筈もなく、つい最近2006年まで熊本県の中学校の校則で男子は丸刈りとか残ってたりしましたしね。 校則なんて千差万別なんですから、結局のところ冒頭の記事の主張するような『校則はいけない』という風潮によって校則がゆるくなり、従って「ゆるくなる前の世代よりも多くの問題を起こすようになった」というような結果を起きたとするなら、記事の主張は正しいことになります。 まず小学生以下の統計はこちら。 ・子どもが子供を殺す事件(子どもの犯罪被害データベース) おやおや? とても素敵な下降線を描いてませんか? 「対人関係能力と自己制御能力という『心の知能指数』が低い」世代が混じっているとはとても考えにくい結果が出ていないでしょうか? また少年犯罪全体の傾向(下記リンク先のグラフ参照)を見ても、美化されがちな高度成長期時代に比べて格段に減っていませんか? ・少年犯罪(wiki) ・少年犯罪データベース 少年による殺人統計 これらを統計的に見るに、「校則がゆるくなったから」とか「授業時間が削減されたから」、故に凶悪犯罪が増えたとか、心の知能指数が落ちたとか、結論付けられる根拠は皆無です。(主観による意見なら誰にでもどうとでも言えますがね) また1997年から、唐突に件数が跳ね上がっていますが、何も1997年の酒鬼薔薇事件に感銘を受けた全国の少年(0-19歳)が一斉に犯罪に走ったという根拠はありません。 ・少年犯罪は急増しているか ・日本における少年非行の動向と厳罰化傾向 少年達の動態が変わったのではなく、警察の動態が変わったのが主な原因と思われます。この意見を覆そうとするのは、かなり労力のいる調査が必要になりますよね、鵜野光博さん? 西鉄バスジャック事件の犯人が1982年生まれで酒鬼薔薇から影響を受けたと仮定しても、それらが教育制度や校則の影響が原因だったと、どう証明できるのか私としては興味があります。 いやいやいや、それでも1982年生まれ(及び近辺)の世代が社会に出て、一気に社会は危なくなったんだ!、と叫ぶ方々もいらっしゃるかも知れません。 警察白書の内容をつぶさにごらん頂いていけば、それが如何に事実とデータに基づかない扇動的な暴言に過ぎないか良く分かるのですが、下記二つの記事をご覧下さい。 ・平成19年(2007)の殺人発生数は戦後最低 ・殺された人の数 1982年生まれ及び「最近の若い者は」とか日頃言われてる世代の方々は、くれぐれもマスコミの言う事に流されないように気を付ける癖を付けて下さいね。『あんたらの世代の方がよっぽど物騒だったじゃねーか!』と反論してあげましょう。^^ 文部省も教師の方々も、とんでもないいちゃもんつけられてますね。非難されてる世代の元教え子達と「名誉毀損訴訟」でも起こされてみてはいかがでしょうか? さて、それでは最後に、ゲームやアニメやインターネットや携帯の影響について考えてみたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[書き物的なモノ] カテゴリの最新記事
|
|