テーマ:ヨーロッパ旅行(4174)
カテゴリ:旅
エジンバラからロンドン・ヒースロー空港に着いたのは午後2時頃だった。迎えのJTBの人と合流して、車(バン)でホテルへ向かう。「ホテルまでは1時間くらいかかります」とのこと。
今回の旅はスコットランド中心だったので、(実質2日しか滞在しない)ロンドンのホテルはあまり重視していなかった。「まぁ、そう遠くなければどこでもいいや」くらいしか考えなかった。(写真右=ロンドンの街並み。赤いレンガが美しい) 前回も旅行社任せで、大英博物館の近くという良いロケーションのホテルだったので、今回も安心して旅行社任せにしていた。 しかし今回僕らの泊まったホテルは、市内の東端にあった。最寄りの駅は「オールド・ストリート」と言うが、ホテルから歩いて約10分もかかる。 そこから中心部のピカデリー・サーカス、オックスフォード・ストリートまでは約30分、ハロッズなどデパートがたくさん集まるナイツ・ブリッジの駅まではさらに10分ほどかかる。 旅の時間を有効に使うには、ホテルのロケーションはとても大事な要素だ。買い物する機会が多いロンドンのような都市の場合は、ホテルが近いと、晩飯前にちょっと荷物を部屋に置きに行くこともできる。 結果的に今回の旅では、ホテルのロケーションがハンディとなり、貴重な時間を食って、後悔することになった。次回はホテルのロケーションにもっと気を配りたい(写真左=ロンドンに進出したユニクロ。お値段は“ロンドン価格”です)。 さて、本題に戻る。ホテルのチェックインを終えた僕らは、早速、「まずハロッズへ行こう」ということで、地下鉄を乗り継ぎナイツ・ブリッジへ向かった。 ロンドンの地下鉄路線は2012年の夏季五輪準備のために、現在大がかりなリニューアル工事の真っ最中。ホテルに送ってくれたJTBの方からも「予告なしに工事のために遅れたり、運休したりするから駅の案内に注意して」と言われた。 幸い、この日僕らが使う路線では運休はなかった。ただ自動券売機で、初乗り4ポンド(約1000円)という目の飛び出るような値段の高さには驚かされる(写真右=ハロッズ本店)。 五輪用の工事費用の捻出かどうかは知らぬが、いくら何でもという感じ。しかし幸い、5ポンド10ペンス払えば、1日乗り放題の「One Day Ticket」(カード式)がある。2回乗れば元が取れるので、僕らはこちらを買う。 それにしてもロンドン地下鉄(写真右下)の車両は小さくて、車高が低い。大阪で言えば「鶴見緑地線」、東京なら「大江戸線」のような感じ(車両両端の出入口は極端に狭い!)。背の高い英国人には大変だと思うんだけど、乗ってみるとみんな結構器用に低い天井をかわして乗りこなしている。慣れたら順応できるということか。 ハロッズに着いた僕らは、とりあえずあちこち売り場を見て回る。度肝を抜かれたのは、ハロッズ1階の重厚な雰囲気の食料品売り場の一角に、「スシ・バー」があったこと。日本の寿司文化が今やここまで席巻しているとは。 余談だが、ハロッズの1階玄関内のロビーには、今はなきダイアナ妃と最後のボーイ・フレンドだったドディ・アルファイド氏の2人の像が飾られている(写真左上)。ご存じのように2人は10年前、パリでパパラッチ(カメラマン)に追いかけられた末、ともに自動車事故で亡くなった。 碑文には2人は「アクシデントで殺された(Killed in the accident)」とある。ドディ氏の父は言わずと知れたハロッズのオーナー。父は「事故ではなく英国政府の謀略による殺人だ」と主張して、今も再捜査を求めている。碑文にはそんな父親の執念を感じる。 さて、残念ながらハロッズに僕らの探している品物はなかった。近くにある他の老舗デパート、ハービー&ニコルズやセルフリッジなども回ったが、なかなか色とかサイズとかは、うまくいかない。 仕方なくピカデリー・サーカスにある三越ロンドンに向かう。三越ロンドンは決して大きなデパートではない。デパートというよりは普通のショップという感じ。 でも、品揃えがわりと充実していて、衣服から食料品、雑貨までまんべんなく揃えていて、日本語が通じるのが良いところ。日本への直接発送もしてくれる(写真左=オックスフォーフド・ストリート周辺)。 今回のロンドンでは結局、この三越に結構お世話になった。僕らは自分自身への買い物や友人や家族らへのお土産もあれこれまとめて買った。VATというEUの付加価値税の還付手続き(帰国後に17%が返ってくる)も手伝ってくれるのが嬉しい。 買い物を終えた僕らはピカデリー・サーカス(写真右下)やすぐそばにあるソーホー地区を散策。ソーホーは映画館、劇場、飲食店などが数多く集まる、大阪で言えばキタ・エリアのような雰囲気かな。 さて、そうこうしてる内にそろそろ晩ご飯タイム。ロンドンでは初日の夜は中華。2日目の夜はインド料理と僕らはあらかじめ決めていた。 大英帝国の過去の植民地政策の結果、ロンドンには中国人とインド人(&パキスタン人&バングラデシュ人)が多数住み着いて、それぞれがしっかりしたコミュニティを形成している。 それゆえ、チャイナタウンと呼ばれる地区には中華料理店が数多く集まり、一方、インド料理店もソーホー地区など市内各所にたくさんある(300店以上とか)。 食のバラエティに関してはやはり、ロンドンとニューヨークが世界中で一番かもと思う(パリやローマは少し劣る。むしろ大阪や東京の方が世界のいろんな料理が食べられるかもしれない)。 そう言えば、ロンドンのホテルで一緒になったある日本人夫妻は「外国旅行をしても現地の料理はあまり食べない。日本食を食べられる店を探す」と言っていた。こういう人ははっきり言って、旅の楽しみを半分自ら放棄しているのかもしれない。 その夫婦の奥さんは、「怖いから(ロンドンの)地下鉄にも乗らない」とも言った。ならば、わざわざロンドンまで来なくてもいいのにと思う。食や行動についての好奇心をなくしてまで旅をして、どれほど意味があるのだろうか。 さて、そういう訳で初日の夜は、中華。チャイナタウンをあちこち歩いて、はやってそうな店を探す。悩ましいのは、チャイナタウンはもともとロンドンの人気観光スポットでもあるので、中華料理店はどこもそれなりに賑わっている。 そういう中で旨い店を探すのは至難の技かもしれない。あれこれ店を偵察した末、僕らはチャイナタウンのほぼど真ん中にある「金萬楼」という店を選んだ(写真左=チャイナタウンの楼門)。 久しぶりの中華。とくに汁麺が食べたいという気持ちが膨らんでいた。僕らは「前菜盛り合わせ」のほかに、「海鮮五目汁そば」(写真右下)と「豚肉と野菜の香味炒め」を頼む。 そばのテーブルには欧米人のカップルやグループが目立つが、おはしの使い方の上手い人もいれば、めちゃ下手な人もいる。四苦八苦した末にあきらめて、フォークとスプーンで食べてる方も。 日本ではポピュラーな「ミンチ肉炒めのレタス包み」を頼んだ欧米人は、どうやって食べるのかしばらく思案していたので、僕はジェスチャーで教えてあげた。すると親指を立てて「サンキュー」とのお返事。 「金萬楼」は味も及第点で、従業員の応対も丁寧。この店のチョイスは良かったと思う。ただし、ビールの後、「紹興酒を飲みたい」と頼んだら、「紹興酒はない」と言われたのには少々がっかり。 仕方なく代わりにすすめられた「白酒」をお願いしたが、これがアルコール度数50度くらいの強烈な酒。ストレートで供されたので、結局、飲み残してしまった。海外で中華を食べたことは結構あるが、「紹興酒はない」と言われたのは初めて。ロンドンじゃあまり飲まれないのだろうか? 店を出ると表通りはまだ観光客で大いに盛り上がっている。横浜、神戸、ニューヨーク、サンフランシスコ、そしてロンドンと、全世界でチャイナタウンは増殖を続ける。華僑パワーはやはり凄い。日本人もこのパワーだけは見習いたい。 さて、明日は文豪シェイクスピアの故郷、ストラットフォード・アポン・エイボンへ半日旅行。訪れるのは中学生以来の夢だった。遠足に行く前の子どものような気分だ。朝イチの電車で行くので寝坊しないように気を付けなければ…。 ◆英国への旅:ストラットフォード・アポン・エイボン編へ続く。 こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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