カテゴリ:旅
きょうは関西ローカルな話題ですみません。猫好きでない方や、関西以外の方はあまり興味がないかもしれませんが、どうかご容赦を。
和歌山県のJR和歌山駅から枝分かれしている民鉄のローカル線に和歌山電鉄・貴志川線があります。和歌山駅と紀の川市の貴志駅間を各停で30分で結んでいます。 貴志駅はここ2年ほど、関西ローカルのマスコミで盛んに取り上げられています。なぜかと言えば、2007年1月5日、無人駅である貴志駅の駅長に三毛猫のたま(♀、現在は10歳)=写真右( C )和歌山電鉄 借用感謝!=が就任したからです。 たまはもともと貴志駅横の売店「小山商店」の飼い猫で、駅の利用客によく可愛がられていました。経営難の和歌山電鉄を前の親会社(南海電鉄)から引き継いだ両備グループ(岡山県)の社長の発案で、「招き猫」になってほしいという願いを込めて、たまを駅長に迎え、専用の駅長室までつくったのです。 たまはテレビや新聞にたびたび登場して人気者になり、全国各地から、たま見たさに貴志駅までわざわざやってくる見物客が急増しました。赤字で一時は廃線の危機に瀕していた貴志川線は、たま効果で乗客が40%も増加したといいます(写真左=和歌山電鉄の「おもちゃ電車」)。 たまは和歌山県の魅力を全国に発信し、県に絶大な経済効果(一説には約10億円とも!)をもたらしたという理由で、08年10月知事から「和歌山県勲功爵」の称号を贈られました(写真右=「おもちゃ電車」の座席)。 さて、たまの説明はこれくらいにして、JR大阪駅から紀州路快速に乗り、約1時間半で和歌山に到着。ここで単線の貴志川線に乗り換えました。残念ながらお目当ての「たま電車」=たまの絵が車両に描かれています=ではなく、「おもちゃ電車」(2両編成)でした(ほかにも「いちご電車」もあります)。 「おもちゃ電車」は車内がすべて「おもちゃ」をコンセプトにしてます。椅子やつり革(写真右)はカラフルで可愛いし、ガチャポン(写真左)やおもちゃの展示ケースもあります。小さな子どもたちが乗ったらとても喜びそうな車内です。 ゆっくりした速度で走る電車に揺られて30分。終点の貴志駅に到着です。貴志駅はどこにでもある、田舎ののどかな駅という感じです(写真左=途中の駅で「たま電車」とすれ違いました!)。 改札口のすぐ横にあるたまの部屋(駅長室=写真右)の前には、すでにたくさんの人だかりができていました。写真(フラッシュは禁止です)を撮るにも順番待ちで大変です。 しかし、折り返しの電車が出発するまで30分ほどあるので、我々はあわてずに一段落するのを待ちました。そしていよいよ、憧れのたまとの対面です! し、しかし、残念ながら、たま駅長はぐっすりお昼寝状態=写真左。時折足を伸ばしたり寝返りは打つのですが、起きてくる様子はありません。 かと言って、「たまちゃ~ん!」と呼んで、起きてくるわけもなし。仕方なくたま駅長の寝顔をカメラに何枚かおさめました(写真右=貴志駅の駅舎)。 写真を撮った後は、売店「小山商店」で「たまグッズ」をお土産に購入(ハンカチ、たまドロップ、たまあられ、ポストカード等々=写真左)。再び、和歌山行きの電車で帰途につきました。午前10時頃まではどしゃぶりの雨で、お天気がどうなることかと心配しましたが、その後は晴れて幸いでした。 たまが駅長になったことでの経済効果はもちろん大きいのでしょうが、僕は、たまの存在を通じて、人間と動物の共生を訴える(てきた)という意味での功績の方が大きいと思っています。たまのおかげで、動物愛護の輪がさらに広がったのですから。 たまはことしで10歳で、人間で言えば、56歳くらいです。過保護に育てられているので、元気そうです。きっとまだまだ長生きしてくれると信じています。たまちゃん、きょうは有難う。元気で暮らしてねー! こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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