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Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2017/09/28
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 Bar UKマスターのつぶやきです。

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 政府は、9月の月例経済報告で「景気は、緩やかな回復基調が続いている」とし、景気回復期の長さについては「9月まで58カ月と、(57カ月だった)戦後2位の『いざなぎ』を超えた可能性が高い」と発表しました。しかしこれに対して、SNS上での一般的な反応は「実感がない」「嘘ばっかり」「統計手法がおかしい」などという否定的なものばかりです。

 正直、私もこの飲食の仕事を始めて3年4カ月になりますが、この期間も含めて、ここ15~20年ほど、景気の持続的回復を実感したことはありません。現政権は「アベノミクスで景気を回復させます」と約束しましたが、少なくとも、北新地のバー現場では、「景気が良くなったなぁ」と実感できるような雰囲気はありません。

 第一、ここ5年ほど、いろんな物価は緩やかに値上がりが続いているのに、サラリーマンの可処分所得は増えるどころか、(年金や保険料の負担は増えているから)実質目減りし続けています。これでは、普通の庶民が、外食(=飲食)にそう頻繁にお金が使えないのは当然です。

 飲食の世界で言えば、いま、景気がそれなりに良いのは、可処分所得が多い人がたくさん住む東京を含む首都圏と、年中外国人観光客が押し寄せる京都だけでしょう。大阪も含むそれ以外の地方都市は、相変わらずの状態だと、少なくとも私は感じています(ごく一部の人気店は流行っているのかもしれませんが…)。

 一方で、若い世代(とくに20代~30代前半)の酒離れ、ウイスキー離れ、バー離れが言われる中、バーの新規開業の数だけは大阪市内でも10年前、20年前と比べて増える一方です。こんな状態が続けば、10年後、20年後のこの業界はかなり厳しい状況に直面し、淘汰される店も出てくるのは間違いありません。

 20年後のBar UKは、当然店を閉じているでしょうし、私もこの世にいないかもしれません。しかし、愛するバー業界には、この先もずっと生き残ってほしいと心から願っています。だからこそ、バーの敷居を低くする様々な努力を、もっとたくさんの店でやってほしいのですが、危機感の少ないバーのマスターに出会うと、正直悲しくなります(実際、業界幹部も含めて危機感はあまり感じられない)。

 例えば、(バーUKに時には姿を見せる)若い世代が「バーの敷居の高さ」の理由として、よく指摘するのは「バーにドリンク・メニューがない店が多い」ことです。「メニューがないから1杯の値段も分からず、注文しにくい」と。そして、「値段が分からないから、バーに行くのが怖い」と言う声を聞きます。

 対する業界側はどうかと言えば、「バーには原則ドリンク・メニューはありません。マスターやバーテンダーとコミュニケーションを取りながら、好みも伝えて注文してください。お値段も尋ねてください」と言うのが基本的なスタンスで、そういう店が圧倒的に多いのです。「メニューなんか作るのはダサい」というマスターさえいます。でも、私は同業者として、逆に聞きたいです。「バーはドリンク・メニューを置かないものだなんて、そんなルール、誰が決めたのですか?」と。

 おかしな前例やルール、慣例は改革・改善するべきだと思いませんか。まずドリンク・メニューをつくることから始めてみませんか。少子高齢化が進む中、若い世代に「敷居が高い」と感じさせて遠ざけていては、バー業界に未来はないと思います。





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Last updated  2021/06/21 08:41:09 AM
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うらんかんろ

うらんかんろ

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汪(ワン)@ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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