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2007.02.11
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西澤保彦は,本格ミステリ風な作品が多くなり残念に思っていたが,久々に設定からしてワクワクさせるような作品だったので,期待を持ちつつ読んだ。

○ストーリー
失業中のカズトは,報酬に釣られ少し奇妙なアルバイトを請ける。そのアルバイトとは,初対面の男女と少女の3人で,1ヵ月の間避暑地の別荘で家族のふりを24時間して生活をするというものだった。ところが別荘に着いた3人に,不思議な声が聞こえ始める。

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泣けた・・・。詳しく書くとネタバレになると避けるが,スティーヴン・キングのある作品を思い出させた。キング版が冷徹な展開になるのに比べ,西澤番はもう少し柔らかい展開となる。

「どうしてカズトたちは,家族ゲームを続けるのか?」という謎を背景に,カズトと相方・理香の別荘生活が続く。それと平行して,2人,および知人の過去のミステリに対する謎解きが,西澤作品流の”ディスカッションによる相互の謎の解決”によって展開する。が,いつもの西澤作品と異なり,解決する謎が恋愛のもつれなどであり,人間のダークな部分をあぶりだす,という趣向ではないので,なんだかあっさりしている。

そして現在進行形で進む謎も,物語の中での時系列では早い段階で明らかになってくる。その頃には3人は,本物の家族のような絆で結ばれていて,「別れの冬」の訪れに悲しく直面をすることになる。初対面の人々が親しくなるには,もう少し日にちが必要なのじゃないかと思うし,もうちょっと抵抗しろよ,とも思う。だが,この作品はとにかく全編あっさり味なのだ。

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この作品は,いつも人間に対する毒を作品に忍ばせている西澤保彦にしては珍しく,優しさに満ちあふれたものになっている。連載した雑誌の影響か,イラストレータの影響か,は分からないけど。クライマックスの展開は,物足りない部分があるものの,全体のトーンが統一されており,暖かい作品に仕上がっている。

いつもと違うんだけど,こういう西澤作品って,ずっと読みたかったような気がした。







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Last updated  2007.02.13 01:34:31
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