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カテゴリ:映画を観たよ
10分しか記憶が保たれないというSFサスペンス映画を観た。
○ストーリー 気付くとライアンは少年と車の荷台にいた。少年・アレックスと逃げ出したライアンは,10分後に意識を失う。次に目覚めると,3日が経過しており,娼婦宿にいた。さらに次に目覚めると,彼はテロリストを尋問していた。ライアンの過去は何なのか?そして記憶が途切れている最中に彼を支配しているのは誰なのか?徐々に明らかになる事実は,ライアンを衝撃の運命へといざなう。 ------------ 新しい設定のサスペンス映画として興味があったので,レンタルになったらすぐに借りて観た。 予告や広告のとおり,主人公の記憶が10分しか持たない。10分経つと意識を失ってしまうのだ。そうした恐ろしく不利な状況にありながら,主人公は徐々に状況を把握し,そして事態を打開しようと行動を始める。 主人公が誰なのか?何をしているのか?そうしたことがほとんど伝わってこないまま30分以上が過ぎる。これは確かに新しい感覚かも知れない。 ------------ 100%アウェイな状況なのだけれど,主人公は殴り合いでも,撃ち合いでもプロ級の能力を見せる。そのおかげで状況を打開する・・・と思いきや,10分のタイムリミットが来て主人公の意識が失われる,というパターンの連続だ。 ただこの映画の欠点の1つとして,ウルトラマンの3分なみにこの10分が守られていないということがある。車が止まるまで待ってから近くに潜む,娼婦宿から強引に女性を連れ出す,敷地外から研究所に潜入する,どれをとっても10分で出来る内容だとは思えない。 主人公の意識が持続するのは,正しくは9分47秒とかなんだけど,設定の細かさとは別に映像での時間はすごーくアバウトだ。起きている事象を考えると1時間くらい意識が戻っている印象。そうした雑な作り方をするならば,9分47秒とか無駄に細かい設定はしなければ良いのに。 ------------ 次の欠点は,やたらと多いアクションシーンだ。主人公と悪役,主人公とギャングが,何回も殴り合いをするが,技の切れ,スピード,そしてリアリティ,どれをとっても一級品には届かない。スローで表現される長回しのアクションなのに,ちっともガチで当てていなくて,ただの演舞にしか見えない。 主人公・ライアンを演じている英国俳優・ノエル・クラークが,主演で監督ということで,カッコいい自分プロデュースが過ぎていると感じた。 ------------ この映画の一番の驚きは,ある場面でのヒロインの登場なのだけれど,それは逆にリアリティを大きく損なっている。カッコ良さと作品の質のバランスが保てていない。 9分47秒しか保てない記憶,という無理ゲーな設定,細かい端数に大きく期待をしたのだけれど,それは見事に空振りに終わった。あまり観客を舐めないで製作してもらいたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.04.12 19:13:11
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