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2017.01.11
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カテゴリ:わくわく児童文学
日本児童文学のキング・岡田淳の作品を読んだ。

○ストーリー
桜若葉小学校の夜警が病気療養することになり,その代役として〈ぼく〉が夜警員になることになった。桜若葉小は平凡な小学校だったが,校舎に囲まれた中庭には大きなクスノキがあり,夜には森のような独特の雰囲気になるのだった。そして春から秋まで,〈ぼく〉はここで不思議な経験をいくつもして,忘れていた大事なことを思い出すのだった。

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「カメレオンのレオン」「小学校の秘密の通路」と同じ舞台の桜若葉小学校で,また別のファンタジー連作短編集が展開される。

カメレオンの探偵・レオンという狂言回しが主人公だったこれまでの2作と異なり,大人しい〈ぼく〉の作品はぐっと静かな空気に満ちている。

18個という驚きの数の短編で構成されていて,中には4ページほどの短いものもある。けれども全体に穏やかなトーンで統一されている。

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桜若葉小学校に属さないレオンは,実際の小学生の依頼者を必要としていたが,学校で働く〈ぼく〉は,自分で夜警員として調査をすることが出来る。コミカルなキャラクターを登場させる必要なく,小学校という場から微妙にずれた存在の〈ぼく〉が,ゆっくりと桜若葉小の不思議を解き明かす空気を味わうことが出来る。

主人公が何を発見し,どこに行き着いたかは読んで体験してもらいたい。「レオン」とは別の,静かな闇に満ちた桜若葉小を発見できると思う。

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岡田淳の作品が孤独に満ちていて,またひじょうに絵画的なのはいつものことだが,この作品の一部には夭逝した画家・石田徹也の画風を感じた。

世間の片隅の素人読者の感想だけれど,どこか通じる世界があると思った。

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誰もが記憶をしている小学生の思い出をベースに,静かに輝く場面をいくつも見せてくれて,再生の物語を語って見せる。さすがは今の日本児童文学の切り札・岡田淳の作品だと思う。

諸手を挙げてオススメだ。









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Last updated  2017.01.11 20:18:23
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