私:
ビートたけしの主演ということでデカデカ前宣伝があったTVドラマだったが、長いので録画しておいて、チョコチョコ見で、今日、一挙に見終えたよ。
朝日テレビ開局50周年記念のドラマ番組だという。
A氏:俺は土、日続けて見たよ。
昭和30年代の時代風俗や町の風景などこったシーンが多いね。
私:俺は、たくさんあった古いビデオの山から、昭和33年に東映で製作した映画を探し出してまた見たね。
これは、日本名画劇場とかいうテレビで放映したのを録画したものだよ。
ベータのビデオだよ。
A氏:君はベータのビデオデッキをまだ持っていたの?
私:俺はソニーのウオークマン第一号を買ったことがあり、若いときはソニーファンだったから、ビデオもベータにしたんだ。
当時、出張が多かったら、留守録をしておいたが、出張から帰って見るつもりが、全部見切れないで、そのまま、「積読」でなく「積視聴」となって大分たまっているんだね。
結構、ベータでとったいい映画やドキュメンタリーなんかのビデオがあるので、デッキもベータは残してあるんだよ。
A氏:でも、ベータのデッキもそう長く持たないだろうよ。
私:だから、今、少しづつ残しておきたいものはDVDに落としているところなんだよ。
この「点と線」は昭和32年から33年にかけて松本清張が雑誌に連載した小説なんで、すぐに映画になった感じだね。
古いビデオだから画面は粗いね。
それにコマーシャルカットをしていないから、なつかしいコマーシャルも入っている。
山本海苔で女優の山本陽子が出ているね。
桃屋の「ご飯ですよ」というのもある。
丸大ハムもあるね。
A氏:ところで、今度のTVドラマの「点と線」は大分原作と違うストーリーではないかね。
私:「点と線」を読んだのは四十数年前だから、細かい点は覚えていないが、これを現代劇に置き換えるには、相当工夫せざるを得なかっただろうね。
この小説の中核となっている「東京駅の13番線ホームから15番線ホームが見通せる4分間」自体が、その後、東海道線と横須賀線が専用になったり、新幹線ができたり、横須賀線が地下に入ったりで全く、意味がなくなったからね。
A氏:今、そのイメージは品川駅だろうね。
ここは、全部、7つあるホームが全部、フラットだ。
1、2番線ホームから、13、14番線ホームが見通せそうだね。
新幹線ホームも、壁みたいのがないと、9つのホームが同じ平面にあるので見通せるチャンスが考えられるかもね。
私:ビデオを見たが映画「点と線」では、主人公は東京の若い警部補の三原だね。
これを当時の新人で南広という俳優がやっていた。
TVドラマ「点と線」で同じ三原役の高橋克典とちょっと似ているがね。
TVドラマ「点と線」は、主人公は博多の鳥飼刑事だね。
映画のほうでは当時のベテラン俳優の加藤嘉がやっていて、TVのほうはビートたけしだね。
主人公が大きく違うね。
やはり、加藤嘉のほうが演技はうまいね。
映画製作は小説が出たすぐ後だから原作に忠実だろうから、今度のテレビの「点と線」は相当、原作と違っているね。
A氏:TVドラマではいきなり、現在の東京駅が出てくる。
鳥飼刑事の娘はもう70才台だろう。
70才台の娘役で池内淳子の顔が出てきて、駅員に聞いているところから始まるね。
そして、これも70才台の年老いたかっての三原刑事が登場して二人は合う。
私:その役が宇津井健だね。
そして、最後もこの2人の鵜飼刑事をしのぶ話で終わる。
宇津井健が最後に大きく嗚咽するシーンは感動的だね。
汚職捜査で、ついに、巨悪を逮捕できなかったくやしさかね。
折から、テレビニュースでは、前防衛省事務次官守屋氏の逮捕が報道されている。
巨悪まで逮捕できるのかね。
これから50年後、思い返して悔しくて、嗚咽する検察官が出ないといいがね。