カテゴリ:読書
重松清「きよしこ」を読んだ。
白石きよしという名の少年が主人公。 重松はわざと彼を「少年」と呼んでいる。 彼は吃音だ。 作者の重松清も少年の頃、吃音に悩んでいたという。 少年は父親の転勤が多いせいで、転校を繰り返している。 この本は短編集。 以下の作品たちで構成されている。 「きよしこ」 「乗り換え案内」 「どんぐりのココロ」 「北風ぴゅう太」 「ゲルマ」 「交差点」 「東京」 このうち、「北風ぴゅう太」には涙が出た。 小学校卒業を前に、クラスで劇をすることになった。 脚本は少年の担当。 担任の先生は、娘の心臓病で学校を休みがち。 先生の娘を心配する生徒たちは、劇の内容を変更する。 そして劇は始まったものの、先生の姿はない。 気落ちする生徒たち。 劇は失敗に終わると思われたが・・・・ この種の話を書かせると、重松は非凡な才能を見せる。 私は吃音の苦しみがわからない。 「普通であること」に疑問を持たないということがいかにすごいことか。 吃音で悩んでいる人が、いかに違う言葉を使って表現しているか。 言葉が思い浮かんでも、それを表現できないもどかしさ。 この本を読んだ後でなら、ほんの少しは理解できる。 重松の作品、「青い鳥」も吃音の先生が出てくる。 今度、吃音の人と話す機会があれば。 心に余裕を持つことが出来るかもしれない。 *********************** 関連記事 『きよしこ』 重松清 「きよしこ」重松清 重松清「きよしこ」 きよしこ/重松 清 バナーにクリック願います。 ***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。 その場合リンクは必要とはしません。 意見があればメッセージでどうぞ。 ただし荒らしと挨拶できない人はお断りです。 今のところメッセージは全て読んでいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.09.12 15:46:32
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