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2010.07.18
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テーマ:ニュース(100020)
カテゴリ:スポーツ
日本は死因不明社会だった。
読売の報道がそれを証明している。
   
死因不明社会

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「自殺者」解剖4%、犯罪見落としの要因に(読売新聞)

この件に関連して先日、警察庁の取り組みについて書いたばかり。

全遺体に薬物検査

4%という解剖率は何を意味するか。
それは、実際には殺された場合でも自殺として処理される。
その危険性が高いということ。

私が指摘したいのはもうひとつ。
それは年間3万人といわれる自殺者の数。

医師によって自殺も病死として判断される場合はないだろうか?
この疑問は私だけが持っているわけではない。
「夜回り先生」こと水谷修氏も、講演でその点を指摘している。

実際の自殺者は3万人より多い。
水谷氏はそう主張していた。
私もそう考えている。

もし年間3万人という数字が間違っているとしたら。
正しい認識のために、まずは実態の把握からはじめる必要がある。

解剖率が都道府県によって違うことも注目したい。
読売の報道によると、神奈川や栃木は10%以上。
それに比べ、広島や沖縄は1%未満と低い。

「解剖率が何%ならいいのか?」という疑問。
それを投げかけるまでもなく、全国的にこの数字は低すぎる。
解剖率1%未満の広島や沖縄。
犯罪者と犯罪者予備軍にとって天国。

自殺や事故死として処理後、殺人事件などの被害者と判明した「見逃し」。
読売の報道では98年以降、39件あった。

実際は発覚しない偽装殺人があるのではないか。
疑問に感じるのは私だけではあるまい。

以前、こんな言葉があった。

「人を殺すなら大阪で」

この言葉を私に教えてくれたのは、大阪高検の元検事。
関西では関東よりも殺人の罪が軽い。
そうした指摘を受けた時期があった。

だが、今は自殺に見せかけて人を殺すなら広島や沖縄が候補地。
日本は偽装殺人しやすい国というわけだ。

ところで1件で数十万円かかるといわれる解剖の費用。
厚生労働省はこの費用について予算を出さない。
それは、以下の考えがあるからなのだろう。

「厚生労働省の予算は生きている人のために」

この考えは正しいように感じてしまう。
だが、偽装殺人を見抜けない国というものは幸せなのだろうか?
このままでいいのか?
そう考えると解剖にも予算が必要。

家族を失った遺族にとって、遺体にメスを入れるという行為は耐え難い。
ならば、CTやMRIを使ったAi(死亡時画像診断)を用いればいい。
この方法なら、遺体を傷つけることなく死因究明が可能。
しかも解剖するより費用は安く済む。

必要なことは、「このままではいけない」という危機感。
日本は「死因不明社会」から脱却することができるのだろうか?


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最終更新日  2010.07.18 20:59:17
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