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カテゴリ:映画
TV番組が元となったドキュメンタリーの劇場版を観てきた。
トヨタの四次下請けをしている小さな町工場で働く50代の3人の主婦を追ったもの。工場主の小早川弘江という人が10年間稼働した工場を閉鎖するまでを描いている。 この主婦3人、特に工場主の弘江さんが明るく元気でたくましい。たくましいだけでなく気配りも細やかで、職場にこういう人がひとりいるだけで灰色の単調な繰り返し作業も遊びのように楽しくなるだろうと思わせる。大きな工場ではこうはいかない。中小にも入らない、こうした零細な町工場ならではだと思う。 トヨタの経営危機をきっかけに将来を考え、仕事があるうちに廃業するという決断をし、その最後の日に至るまでを描いているが、彼女の決断力にも刮目させられる。男なら、むしろ優柔不断なまま何となく続けてしまうのではないだろうか。株の損切りと同じで、ダメなものは手遅れにならないうちに切るべきなのだ。 世にも珍しい「明るい廃業物語」になったのは3人の主婦の転身・転職がうまくいくせいもある。下請けにしわ寄せする親会社の無情さを告発するというような視点ではなく、下請けの小さな現場から巨大企業の経営危機というテーマを描いたのが外国でも高く評価された理由だろう。 すでに英語版が世界120ヶ国で放映されているというが、外国人にぜひ観てもらいたい映画だと思った。働く主婦の一典型といえるような3人、そして弘江さんの夫や部品の配達と回収を担当するドライバーなどに律儀で真面目で、他人を思いやる日本人ならではの良さが感じられるからだ。「日本人理解」に貢献するという点でこの映画ほど優れた素材はないと思う。日本人じしんも自分たちの姿を見なおすきっかけになるかもしれない。 東海地方の「四畳半工場」の明るい廃業物語に勇気づけられ、弘江さんのエネルギーをもらえる60分。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
July 10, 2012 07:58:38 AM
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