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カテゴリ:映画
アルツハイマーになった妻を連れてアメリカ中をキャンピングカーで旅行している人をテレビで見たことがある。妻は直前の記憶さえどんどんなくしていく。しかしその男性は、妻はその瞬間は旅と景色を楽しんでいる、たとえ数秒後に忘れてしまっても、そのときは幸福なのだから、それでいいのだと言っていた。
アメリカ人のポジティブな生き方と考え方に感銘を受けたが、関口祐加監督のドキュメンタリー「毎日がアルツハイマー」(2012年)を観てその番組を思い出した。 関口監督の79歳になった母親の誕生日のシーンから始まる。何日かたって、誕生日を祝ってもらったことをすっかり忘れた母は「ボケた~」と言って明るく歌う。病院に行きアルツハイマーと診断されてからの2年半の生活をうつした作品。 見ていて辛くなる映画かと思ったらそうではない。2年やそこらではそれほど進行せず、口達者な母親にもにやりとさせられるし、そんな母と漫才のようなかけ合いもする関口監督のキャラクターも愉快。 認知症の専門医二人による解説もはさまれていて、これが参考になる。「認知症になっても脳の機能は95%以上残っている。その記憶が次の日につながらないだけ」「ネバーギブアップが大事」など。周囲が絶望したり悲しんだりしても何の解決にもならない。 認知症になった人の、人間としての尊厳を知る上で絶好の映画。認知症=不幸という図式は必ずしも正しくないことがわかる。死の想念、死の恐怖から逃れられるという意味では、むしろ認知症になったほうが幸福なのではと、見ていて複雑な気持ちになった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
March 14, 2013 07:34:34 PM
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