|
カテゴリ:ソロ活動
江戸小紋染公房小林染芸さんの 江戸小紋体験会報告その2 紫、金茶、薄い緑、薄いピンクの4色から 選んで色付けです。 写真だと実際通りの色は撮れませんでした… ぜひ体験会に参加してご自身の目で確認してください ベースになるのは防染糊と同じ、 もち米と米ぬかを蒸したもの。 ちなみに、今練っているのは紫色。 ではではここで、プロの技をどうぞ 江戸小紋、「江戸」だから東京の地場産業という イメージがありますが、全国各地で染められています。 ただ、東京の神田、浅草、向島は江戸小紋の主要産地。 塗りに使うへらにも3種類ほどあって、 昔は全国から職人さんが東京に集まってきた (流しの職人さん)ので、 使っているヘラの形を見て職人さんの 出身を判断していました。 ちなみに、動画で小林さんが使っているのは お父様が使っていたものと同じで、 関西で使われることが多かったものだとか。 塗り方は糊の時とほぼ同じ。 手が作業に慣れてきたみたいで 染料が布の上をすべるようにスーッと 動く感覚を味わえて楽しい~ でも慣れてきたころに塗りの作業は終了なのです(笑) 続いて蒸しの作業ですが、布がくっつかないように おがくずを表面にまぶします。 今ではおがくずが出ることも少なくなり、 木場の業者さんがわざわざ木を切っておがくずを出し、 2回洗って作っているそうです。 お値段も伺いましたが結構高いなぁと思いました。 さらさらしていてとっても触り心地がいい 蒸し器に入れるために布をかけます。 この枠に4反もかけられるそうです。 奥の蒸し場、洗い場、色の調合場へ。 湯気がもっくもくです。 ガスを使ってボイラーを動かしています。 蒸し時間は15分。 こちらは色の調合スペース。 化学染料を使って安定した色を作っています。 自然の染料だと、鉄分に反応して色が変わったり、 均一な色が作れないそうです。 化学染料がなかったら、染色業の発展はなかったと おっしゃっていました。ここでは品質証明、 検査結果なども見せていただけます。 普段着物や反物を買うとき、ここまで 見せてもらうことはまずないので、 とっても貴重な経験をさせてもらいました。 こちらの容器は糊屋さんのもの。 以前は埼玉など関東にもありましたが、 廃業されて今は京都から取り寄せているそうです。 このように、染の反物が出来上がるまでに必要な、 様々な道具や材料を作る業者さん、そして染の職人さんも 年々減っています。江戸小紋を染める工房は 都内に19あったうち、現在は10、そのうち半数は 後継者がいないので今の代でおしまいかもしれないと 蒸し上がりを待つ間… 江戸小紋の伊勢型紙を見せていただきました。 こちら、極鮫(ごくさめ)。 彫刻刀を使って手彫り。 この細かさで彫れるのは日本で3人だけ、75歳 送り星(型紙を合わせる目印)は型紙の外についています。 送り星より模様の方が細かいっ とっても貴重な布も見せていただきました。 詳細は体験会で聞いてみてね 蒸しあがったら洗いです。 糊に使っているたんぱく質の成分を きっちり落とすため、薬品を混ぜた水で洗います。 シャバシャバ泳がせていると… 表面の黒っぽい糊がどんどんはがれていきます。 世界に1つしかない作品とご対面 これだけ柄があるので、糊付けや色付けの 多少の失敗はほとんどわかりません。 体験3回目以降は、より長さのある布、 細かい柄でストールを仕立てることが できるようになります 5回目以降は、色も自分好みで作れるんだそうです。 すっごく楽しかったから絶対またやりたい 参加者全員がきっとそう思ったに違いありません…。 今回が2回目の体験の方もいらしていました。 満足感に浸りつつ、 江戸小紋の反物で目の保養… もの凄く素敵な反物を見つけてしまいました… 欲しい… 体験会が終わってもこの場から動けず しばし着物談義。 江戸小紋染公房小林染芸さんの作品は全て、 伝統と品質がそろったものにしか与えられない、 日本の伝統工芸品に指定されています。 次回の体験会は4月(日程未定)。 高校生以上が体験できます。 これだけ充実していて、体験料は¥3,000 お値打ち 所要時間は人数にもよりますが 2時間半~3時間前後です。 工房がかなり冷えるので、 防寒対策をしてお出かけください。 江戸小紋染公房小林染芸さん、 ありがとうございました。 また体験に伺います そしていつか反物も買いたいな~ 応援クリックをいただけると嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.12.01 09:17:47
[ソロ活動] カテゴリの最新記事
|
|