テーマ:ミステリはお好き?(1452)
カテゴリ:日本ミステリ(ま行作家)
築三十年のアパート・さつき荘には、ひとりの幽霊が住み着いていた。 そのアパートの一室で、二百万円のダイヤのブローチが盗まれた! ところが 容疑者は全員シロ。 犯人は幽霊? 中央署の刑事・木崎と吉村は、幽霊に事情聴取をすることになるが…(「横縞町綺譚」)。 北陸の古都・香坂市を舞台に繰り広げられる、不可思議で切ない連作ミステリー。 (「BOOK」データベースより) 横縞町綺譚/銀杏坂/雨月夜/香炉峰の雪/山上記 香坂市を舞台に繰り広げられる5つの事件は、どれも、幽霊や予知能力などの 超常現象が関連しています。 主人公は 木崎という名の冴えない刑事。 アパート・さつき荘に出る幽霊と 盗難事件を解決したことがきっかけで、彼のもとには、次々に不思議な事件が持ち込まれるようになるのです。 これは ミステリの短編集ですが、登場する超常現象は、科学的に解明されるわけではありません。 ミステリと超常現象が同居した不思議な物語が、ユーモアと切なさを交えながら、静かに語られます。 そういえば、松尾さんの『ハートブレイク・レストラン』( 感想 )も そういう不思議さのある作品でした。 短編集には、別々の話が最後に一つになり、決着がつくというパターンがよく見られます。 この作品でも、最後にあることがわかるのですが、それが予想していなかった展開で、やや衝撃を受けました。 そのため、ますます切なく、ますます不思議な余韻が残りました。 私は単行本で読んだのですが、坂を上りつめたら自分の心の中が見えるような気がする、そんな絵が描かれた表紙でした。 文庫版は かなり印象が違います。 残念なことに、楽天ブックスでは、単行本も文庫版も 画像がありませんでした。 どこかで見かけたら、ちょっと思い出してみてくださいね。 銀杏坂 : 松尾由美 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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松尾由美さん、幽霊、と聞いて私も「ハートブレイク・レストラン」を思い浮かべました。
そういえば「安楽椅子探偵アーチー」も同じようです。超常現象を描いているようでありミステリーのようであり…そして短編集が意外な結末に収束されます。 何より、全体のタッチがとてもやわらかでわさしいんです。 この本も読んでみたいです。まずは表紙を、見てみたいです。 (2009年07月14日 15時34分51秒)
あむあむ108さん、こんばんは!
>松尾由美さん、幽霊、と聞いて私も「ハートブレイク・レストラン」を思い浮かべました。 >そういえば「安楽椅子探偵アーチー」も同じようです。超常現象を描いているようでありミステリーのようであり…そして短編集が意外な結末に収束されます。 >何より、全体のタッチがとてもやわらかでわさしいんです。 そうですね。不思議だけれど、ちゃんと存在しているように感じられる、そういうお話が多いですね♪ 松尾さんの作品の優しさには、ほっとするのですが、今回はかなり切なくもありました。 >この本も読んでみたいです。まずは表紙を、見てみたいです。 単行本の表紙は、忘れられません。表紙からも不思議が感じられます。 ぜひ見ていただきたいです(’-’*) (2009年07月15日 00時06分40秒) |
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