カテゴリ:誘水日記
地震で火力発電所が壊れて、
停電が起こるかもしれないというニュースが流れている。 ロシアとウクライナのこともあって、 エネルギー不足が深刻になる気配もある。 世の中は、 電気自動車が普及しつつあり、 ますます電力が必要になる。 原発を再稼働させろという話もあるが、 果たしてそんな目先の対応でいいのだろうか。 ぼくが今、お手伝いしている本のテーマは洋上風力発電。 ヨーロッパでは電力供給の柱になっているそうだ。 日本は10年遅れてのスタート。 しかし、 海に囲まれていて風資源にも恵まれている日本にはぴったりの発電ではないか。 洋上風力発電の必要性を熱く語るのは、 渋谷正信さん。 渋谷潜水工業という会社の社長だ。 橋脚など海洋構造物の工事を請け負っている。 潜りについては、プロ中のプロ。 去年も彼の本のお手伝いをしたが、 実は、20年ほど前に、イルカのことでお世話になったことがある。 思わぬ再会に、2人ともびっくりしたものだ。 20年前、 ぼくが初めてイルカと泳ぎにバハマへ行く直前のこと。 彼はドルフィンスイムの草分け的な存在で、 江の島の海で、ぼくにスノーケリングを教えてくれた。 洋上風力発電。 彼の話は魅力的だ。 洋上風力発電の役割は電力を作り出すことだが、 彼の視線は海の中に向かっている。 8年ほど洋上風力発電にかかわっているが、 あの風車の海面下の部分が彼の心をひきつけた。 海藻が茂り、魚たち、貝類がたくさん集めっているのだ。 どこの海も沿岸部では魚介類が獲れなくなっている。 海藻が減って、 海底が砂漠化しているのだそうだ。 風車が建つと、 砂漠化した海がよみがえる。 海の中の工事を請け負ってきた人だけあって目のつけどころが違う。 日本の海のあちこちに洋上風力発電の風車が建てば、 魚が戻ってきて、 漁業が活性化し、 地域が盛り上がるというシナリオが、 彼の頭の中ではできている。 しかし、 そこまで考えて洋上風力発電を推進している人はほとんどいない。 海の中の環境がどうなるか、 洋上風力発電の可能性をそこまで広げて啓蒙したいと、 彼は言っている。 今の時代に大切なテーマだと思う。 ただ、これから建設に入るわけだから、 あと数年は待たないと風力の恩恵を受けることはできない。 もう少しの辛抱だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年03月23日 10時56分01秒
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