システムエンジニアの晴耕雨読

【送料無料】百名山登頂ドクターの山歩き健康法

角田朋司「百名山登頂ドクターの山歩き健康法」

山と溪谷社

２００４年刊




　有酸素運動であるウォーキングは健康維持のための非常に優れた運動であり、
　さまざまな効用がある。　

　でも、ウォーキングは、比較的単調であるために長続きしたい。

　しかし、登山は景色の変化も大きく、山頂での達成感もあるため
　飽きることがない。




ウォーキングと登山の違い・・


１．平地を歩くウォーキングに比べ、坂道を登り下りするために、
　　有酸素運動として負荷量が多い。
　　エネルギーの消費が多いために脂肪の消費量も多い。

２．ウォーキングに比べ運動時間が長いことが多いので、
　　脂肪の消費量が多い。

３．減量効果が高いため、食事制限をしなくても減量効果がある。
　　ただし、下山後はアルコール類や食事がおいしいので、
　　下山後のカロリー過多には注意が必要。

４．単調になりがちなウォーキングに比べ、次々と景色が変わるために
　　飽きないので、長く続けられる。

５．日常生活と離れた環境に出かけるためにリフレッシュ効果が高い。

６．感動する場所が多く、特に山頂にたどり着いたときの達成感は
　　何物にも代え難い。
　　気分が高揚し、ストレスの解消につながる。

７．空気がきれいで、場所によっては森林浴効果がある。

８．文明の利器（テレビなど）から離れ、ひとりぼんやりしあ時間が過ごせる。
　　本当の自分の時間が持てる。
　　自然と対話しながら自分自身と対話することができる。


　こうした効果から、「山に元気をもらいに行く」という人もいる。




健康登山・・

自分の体は自分で守る意識を持つ

・自分自身の憲く状態を知っておくこと。・・
　持病を持っている人は、医師とよく相談してどの程度の山に登ることができるのか、
　運動処方を受けておくのもよい。

・十分なトレーニングをして体力をつけてから山に行くこと。

・疲労による事故を起こさないように、目一杯のスケジュールでなく、
　余力を残して下山できるようにする。

・体に悪いことは避ける。
　夜行登山、天候・気候のよくない時、体調の悪いときは絶対に山に行かない。


自分の体力・技術に合わせた山を選ぶ

・自分の登山技術を超える危険な山、危険なコースへは行かない。
　低い山でも鎖場などが多く危険なこともある。
　逆に、高山で時間がかかるが、体力があれば危険の少ない山もある。
　よく調べてから登山する。

・慣れない山では、登山者の多い一般ルートを登る。
　道迷いを少なくし、事故の場合に救助される確率を高くする。


登山中の事故を避ける

・単独登山はしない。
　ふたり以上、できれば四人以上が望ましい。

・場合によっては、ツアー登山、ガイド登山を利用する。
　できればよいリーダーのいるツアーを選ぶ。

・天候の変化、体調不良の時は撤退する勇気を持つ。
　頂上を極めなくとも健康登山はその目的の大半を達成したことになる。


　




＜目次＞
第1章 中高年の体の特徴
(中高年の体
生活習慣病と肥満 ほか)
第2章 中高年に最適な山登り
(人間には運動が必要
中高年の体力維持法 ほか)
第3章 健康登山の提唱
(健康寿命と健康登山
健康登山のための体の準備 ほか)
第4章 中高年登山と危険
(登山の疲労と体調変化
登山中のケガと病気 ほか)
第5章 ふたりで登った百名山
(百名山への道のり
夫婦登山の楽しみ ほか)