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Apr 2, 2007
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この曲は、明るく楽しい曲想が全体に散りばめられており、チャイコフスキーの名曲と呼ばれるものの中でも高い人気を得ているものの一つである。作曲されたのは1880年、チャイコフスキーにとっては作曲家として不動の地位を築き上げ、まさに円熟期とも言える時期にあたる。

しかし、その一方で、チャイコフスキーの私生活は大きな転機を迎えていた。1877年、チャイコフスキーの芸術に心酔しその後長く経済援助を行ったメック夫人との交際が始まることで、チャイコフスキーは教職を辞して作曲活動に専念できるようになった。ところが、チャイコフスキーはほぼ同時期になぜか別の相手と気が進まないまま押し切られるかたちで結婚をしてしまう。結婚生活はすぐに破綻し、その結果、チャイコフスキーは作曲活動に専念できたどころか、神経衰弱に陥ってしまった。

そのような中、1879年(この曲が作曲される前年)、チャイコフスキーは弟とともにローマを訪れた。イタリアの明るい太陽と温暖な気候の中でくつろいだ日々が心を解きほぐしたのか、チャイコフスキーは再び元気になり、作曲活動に励むようになっていった。

この曲は、チャイコフスキーがローマでの日々の中で耳にした民謡や身近な旋律を素材にして、それをメドレーにしたような作品だと言われている。日本語で「奇想曲」というとなかなかピンとこない気がするが、原語の”capriccio”には「気まぐれ」や「移り気」といった意味がある。この曲のタイトルは、厳格な形式にしたがった作品にはない気楽な印象をまさにピッタリと表していると言えそうだ。

また、底抜けに明るい曲想や(チャイコフスキーの他の作品に多い、どこか影や憂いといった要素がほとんどないように私は感じてしまうが)、躍動感あふれるリズムが、チャイコフスキーの絶妙なオーケストレーションと相まって、南国の開放感あふれる雰囲気を見事に表現している。

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曲は、チャイコフスキーがローマで滞在していたホテルに隣接する騎兵隊の兵舎から毎日きこえてきたというトランペットによるファンファーレで始まり、弦楽器による少し荘重な雰囲気を持つ旋律が続く。その後、オーボエがイタリア民謡「美しい娘」に基づく旋律を歌い(南国的な開放感に満ちた旋律)、それが次第に盛り上がってクライマックスを迎えると次の場面へと変わっていく。このあたり、盛り上がる途中で弦楽器が次々と橋を架けていくような音型がチャイコフスキーらしくて私は好きである。

続いて、弦楽器やタンブリンによるリズミックな伴奏(これはやはりラテンヨーロッパな感じ)を従えた軽妙な旋律が登場する。変ニ長調を基本とするこの場面は、チャイコフスキーらしい合いの手の和音や、盛り上げていく和音進行がとてもいい。アマオケで演奏する方はフラットが多くて文句たらたらだったりするが...。この場面が落ち着くと、荘重な雰囲気を持つ旋律が再登場する。それが終わると、今度はテンポが急速になり(ここでの「まき」がけっこう曲者だったりする)、木管楽器がタランテラという舞曲(この舞曲の名前は毒グモにかまれたときにこの踊りを踊ると治るという伝説に由来する)による旋律を歌い、それが次第に激しさを増し、次の場面へとなだれ込んでいく。

そこで、前に出てきた「美しい娘」に基づく旋律が、力強くなって堂々と歌い上げられる。オーケストラ全体がいっぱいに響き渡るこの部分は、この曲のクライマックスとも言えるところだ。(以前、スポーツ用品メーカーのCMで使われていて「なかなかいい選曲だと」思った)。
そして、最後はタランテラのリズムに始まり、さらに曲はテンポを上げ、なだれこむように終わる。

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この最後のなだれ込み方がけっこう曲者で、アマオケの初見大会はなかなか面白い。特に最後の部分にある、一瞬だけぜんぜん違う雰囲気の調の和音が挟まっている(イ長調ベースの中に変ホ長調)場所で、それぞれの個人がどのCDを聴いていたのかによってまき方が変わってしまってオケが崩壊してしまう。実はこのズレが指揮者とオケとの、そして各奏者との駆け引きの出発点になる。アマオケの練習はそのズレの修正の繰り返し、時間のかかる作業だが、なかなか奥が深くて面白い。





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Last updated  Apr 2, 2007 11:02:23 PM
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