兼松エレクトロニクス---明日決算発表、予想数字にはやや信頼できない点があるように思う
【決算】3月 【設立】1968.7 【上場】1987.12 【特色】兼松傘下のITベンダー。基幹系とオープン系の接続に強み。IBM製品が約3割。自社製品も 【連結事業】システム74(5)、サービス・サポート26(21) 【増 益】製造業向けにサーバー、ストレージ製品好調。金融向け縮小するが、流通の大規模案件貢献。会社計画上振れ。13年3月期は金融向け横ばい。製造業はクラウド移行に伴いサーバーの更新需要続く。採算よい保守サービス順調増。営業増益。 【投 入】12年度初、流通業向けクラウド型業務改善システムを投入予定。成長市場の大量情報分析用ストレージを積極営業。 (会社四季報2012年3月発売号より)------------------------------------------------------------【上記の感想】上記は、兼松エレクトロニクス(8096)について書かれたもの。この銘柄は保有銘柄であり、決算発表を明日に控えているので、少々見てみましょう。まず、2007~11年の業績を見てみる。単位は、百万円。売上高/ 52,856/ 55,592/ 49,831/ 43,189/ 45,623営業利益/3,693/ 4,315/ 4,322/ 3,598/ 4,229経常利益/3,760/ 4,506/ 4,539/ 3,733/ 4,345当期純利益/2,092/ 2,866/ 2,557/ 2,163/ 2,322売上高営業利益率/ 7.0%/ 7.8%/ 8.7%/ 8.3%/ 9.3%2011年に増収に転じている。2011年に増益に転じている。売上高営業利益率は、2011年が最も高い。では、2012年3月期はどうなるのか?通期予想は去年の4月28日から修正していないが、その予想では、売上高 46,000(0.8%増)営業利益 4,350(2.8%増)経常利益 4,350(0.1%増)純利益 2,450(5.5%増)3Qの実績では、前年同期比は、売上高が2.8%増、営業利益が16.0%増となっている。したがって、通期予想よりも上に振れて着地すると思われる。次に、不可解な点を見つけたので、書いておく。それは、2010年3月期の業績予想の修正の発表がなかったこと、予想と実績の差異の説明がなかったこと、である。もしかしたら、私が見落としているかもしれないが。ざっと、時系列で書くと、・2009年10月16日に、2010年3月期の業績予想を、次のように修正。売上高 47,000営業利益 4,400経常利益 4,600純利益 2,650・その後、2Q、3Qの発表では、その予想を継続。・2010年4月30日に、2010年3月期の決算発表。実績は、売上高 43,189営業利益 3,598経常利益 3,733純利益 2,163予想に対して、売上高が-8.1%、営業利益が-18.2%などで着地。それにもかかわらず、業績予想の修正もなく、差異の説明もなかった。最後に、株価と指標をみておく。現在値は、880円予想PERは、10.08倍実績PBRは、0.78倍予想利回りは、4.55%