一つの歴史が終わること。
私は、個人的に思い入れを持つと、その『モノ』に対して、しつこい方かもしれません。ここ最近より、私にとって、想いの強い『モノ』が閉店していきます。それぞれ、普通にはやっていけるのに、なぜか閉店・・・。ただ長い間そこに存在して、古くなっただけなのに・・・私の場合、そこに非日常を求めて「いい気持ち」を得ていたわけです。昭和の香りを感じて懐かしんだり・・・。現実はいつだって日常の中にあります。現実的な話をするときは、いつだって日常なのです。みんな、その現実的なところで、働き、稼ぎ、生きているわけです。そこで【あるお店=『モノ』】として考えた場合・・・そのお店は、非日常的な見方をする人間から「重要」といわれても、それは余裕があれば「うれしい」ことかもしれませんが、余裕が無ければ、無視の対象でしょう。なぜなら、日常で生きていくことが重要で、生きていけてないのに、非日常的な扱いで重要視されるからといって、生きていけないような『店』を続ける理由はないからです。いくら、そこに感情があったとしても・・・です。ただ・・・その土地に住まない者にとっての非日常・・・日本中でそこにしかないから感じる非日常・・・それでも、その土地で毎日、そこに「ある」ものとして、生きている人にとっては日常です。その日常でバランスが取れて、それぞれが生きていけている。生活が成り立っている。それなら、たまに私の様な外部の人間が、コッソリと非日常を求めに来てもいいのではないでしょうか?そして、そんな日常の生活を奪う。そして非日常的として、それを楽しむことも奪う。【お店=『モノ』】が閉店。そんな行為が行政によって、未だに行なわれていることに、憤りを感じます。ということで、閉店特集(笑)いろんな閉店を見てきましたが、望みをかけていた、このお店が閉店だったのはきつかったです。私は、最後のワイルドキャッツを探していました。この外観・・・終わってからの時間の経過を感じますね。モノは使わないと一気に風化してしまいます。この写真は、直接今回のテーマとは関係無いけど、先月末で閉店した、大好きなレストラン&カフェバー。30年もの長い歴史に幕を閉じる夜は、閉店を惜しむたくさんのゆかりある人で賑わいました。ここも街の喧騒の中で、非日常が味わえる。そんなお店でした。そして、今回のメインテーマ・・・。小倉「ひまわり」駅から、歩道橋を通り、その先の商店街の入口を見つめ・・・右に曲がり、この佇まいを見て、安堵の表情を浮かべ、店に入る。この外観に、去年までは、いつもあった看板は壊され、ちょっとさみしくなりました。ここには間違いなく、まず最初に日常があり、そして非日常を楽しむ人間が遊びにこれました。2007年5月31日・・・私は、いつものように店に入りました。おじさんに「おっ!」みたいな顔をされながら・・・。お店の雀球やアレンジボールのシマは、いつもより少し賑わっています。それが、少し悲しくもあります。いつもと違うのは、入口に、閉店の貼紙。向かいの「大丸」も同様に、5月31日を以って閉店のようです。普段、私は店の人とはしゃべりません。自分が非日常と自覚しているからです。日常の邪魔をしたくはありません。(たまにしゃべるのが嫌な場合もあります>大平原ww)でも、今日はひまわりの親父と話をたくさんしました。「1962年開業だったと思うよ」「最初は、手打ちだけよ」「スロットは後からで、ハイアップを入れただけ」「ハイアップは故障が多いので、付き合いのあるサミーさんからAPEXを半分入れて、後は部品取りにしたんだよ」ひまわりの45年ほどの歴史で、今日まで残った、この2種類しか、このお店には導入されなかったんだね。なんて大切にされてきたんだろう・・・。今はどうだ?エコでもなんでもない!乱雑な入替。店での看板機種を作らない営業の仕方。。。きりが無いから止めとこう(苦笑)話を戻して・・・これが、雀球(もちろん手打ち)もう見たこと無い人ばっかりでしょうね~旧札しか使えないコイン貸出機に、兄ちゃんのこの後姿・・・。写真左下、一番隅の故障したハイアップの所に、迷彩っぽい保温袋に入れたペットボトルをいつも置いてました。今日は、本当に最期・・・時間のある限り、こいつを回したい。しかも1度止まっていたのに、M氏のお陰で「最期の祭り」ができそう。電源の入ったハイアップ・・・。これで、本当にいつもどおりの「ひまわり」。でも、いつも通りの明日は来ない。不思議な感じがする。当たり前のことを「不思議」に感じる。やっぱり自分は、柄にも無く、感傷的になっているんだと思う。目標は・・・30クルリ。16時スタートで、リミットは21時45分。◇31番台16:10 153枚 R 4K (ちょっと電話攻撃にあって中断な上に天井付近まで突撃)16:53 409枚 R 6K16:54 6枚 R16:59 51枚 R17:10 181枚 R17:13 12枚 R (また電話攻撃な上に、天井付近まで直撃)18:00 394枚 R 4K18:02 6枚 R18:05 35枚 R18:25 430枚 R18:35 110枚 ヤメなんと、ここまでR10連発・・・しかも連が少ない・・・。となりへ台移動決行。移動した30番は過去から考えても縁起が良いはず。そして移動して2Kで、いきなりの!!なんか拍子抜けです・・・。最初からこっちでやっとけば良かった。◇30番台18:38 77枚 B 2K (そしてあっさり天井付近へ・・・でまたもB)19:20 420枚 B 2K19:26 15枚 R19:28 12枚 R19:30 30枚 R (4連)19:54 327枚 R20:03 175枚 B20:10 20枚 B ★ (B2連!)20:20 103枚 R20:26 162枚 R20:32 152枚 R (残り時間は1時間きりました/21クルリ/時間は微妙なのに深いところへ・・・)20:52 315枚 R20:57 115枚 R21:00 63枚 R21:03 15枚 R21:06 21枚 R (最期にBと思うのですが・・・R8連発/26クルリ)21:24 254枚 R21:26 20枚 R21:32 80枚 R 29クルリ21:33 9枚 R 30クルリ!! (30クルリ達成)21:42 121枚 R 21:45 50枚 ヤメ30クルリは達成しましたが・・・最期はR13連発!本領発揮でした。*************B:4R:27投入:900枚回収:746枚*************20時過ぎにはK氏も来られて、久しぶりの再会!約束していたわけではないので、しばらく見つめ合ってしまったのが、おかしかったです。K氏は、最期まで苦戦されたようですが、彼が日本の旧台を営業中に最後まで打った人間ということになります。そして、ひまわりで一番最後にクルリした人物でもあります。(私は、22:30閉店の前に店を出ていますので・・・)ただ彼は、結局Bは引かなかったそうです・・・。ということは・・・上記のデータの20:10★のBが、ひまわり最期のBとなりました。最終の新幹線の時間が迫る中、最期に大丸とひまわりの外観を見て回りました。 すると・・・大丸には、こんな貼紙も・・・著しく客の射幸心をそそるおそれ・・・なんだそれ?大丸の貼紙で、そこのフレーズが「赤字」になっているのが・・・この行政の指示書を直接貼りだしているのが・・・わずかな抵抗のように思えて・・・店主の無念が伝わります。50年もの歴史を・・・行政が閉店へ追い込んでいいのだろうか?台を入れ替える事なんてできないの見て分かるでしょ。行政が日常を奪うなんて、ありえるのかな?それはイコール生活を奪うってことなんだよ!日本の繁栄と共に歩んだ、昭和の香りの残る最後の店が、日本から消えました。2007年5月31日は、間違いなく、一つの歴史が終わった日です。どこかに『モノ』があれば、そのしつこい思い入れも意味があるのですが、私にとっての思い入れの一つの『モノ』は、この地球上から消えてしまいました。私の一つのスタンスも同時に消えました。