「公共交通機関だけで行くフライフィッシング」 第0回 トーマスブレークモア記念社団 養沢毛鉤専用釣場
予告していた「公共交通機関だけで行くフライフィッシング」の第0回である。読んでいる人が多くないとはいっても、やっぱり公約どおり連休中にアップできて自分でもホッとしている。 今回向かった管理釣り場は「トーマスブレークモア記念社団 養沢毛鉤専用釣場」。日本のフライフィッシングの草分けの地の一つに数えられる由緒ある釣り場である。 スタートにここを選んだのは別に「始まりつながり」を狙ったわけではない。電車とバスで行くルートが明確で、ウェーディング必須の所を選んだらここになったということである。 養沢川の自然の流れを利用しているので、少々今の自分には手ごわい相手だったかもしれない。 東京から武蔵五日市までの経路は下記のとおり。東京~武蔵五日市間は880円。 東京発 8:54 → 青梅特快→ 拝島着 9:47 拝島発 9:52 → 五日市線→ 武蔵五日市着 10:10 武蔵五日市駅からはバス。上養沢行き(15番系統)に乗り、本須で下車。料金は340円。 本数が少ないのは何とかして欲しいです。西東京バスさん、お願いします。 武蔵五日市駅 10:34 → 本須 11:10 バス停からは歩いて3分程度である。 それにしても、こういう書き方をすると釣行記というより鉄道旅行の乗りつぶし記録に見えてきてしまうのは気のせいだろうか(笑) 養沢毛鉤専用釣場には午後半日券(3,000円。1日券は4,500円)があるが、その販売は正午にならないとできないということなので、事務所に荷物を置いて釣り場周辺を歩いて軽く下見(のつもり)。自然渓流を利用しているといってもさすがに管理釣り場だけあって魚影は濃い。 …今から思えば魚影の濃さを目にしてなめきっていたのかもしれない。 ロッドを準備し、ウェーダー・シューズ・ベストを身に着けて12時を待つ。フル装備での釣行は約1年半ぶりになるだろうか。 ウェーダー用のバッグとディパックは事務所に置いておく。帰る前に一度は事務所に戻らなければならないので別段不便はない。 今日は管理釣り場なので事務所に荷物を置いておくことができるが、自然渓流に行くときにはどうするかを考えなければならないだろう。 正午になり、チケットを購入。 最初は事務所下で様子見、のつもりだったのだが…。 1尾も食ってこない(涙) エルクヘアカディス、ソフトハックル、ロイヤルコーチマン、フェザントテイルニンフ、ブラックアント…。いろいろ試してみたが全く相手にしてくれない。 結局事務所下でかなりの時間をロス。 やがて、いつまでも一箇所にいても仕方がないと思い上流に釣り上がっていくことに。 自然渓流を生かした釣り場なので、キャスティングのためのバックがとりづらいところもあって、木に引っ掛けてロストしたフライもそこそこの数になった。 ライズを狙ってドライを投げても相手にされず、ニンフやウェットを投げるとライズが起こる、といったちぐはぐな状況に陥った。 はっきり言ってなめられていた(涙) 偏光グラスを通して魚影は見える。 一度、流れがよどんでいるところにエルクヘアカディスをキャストしたところ、自分でもびっくりするくらい狙ったところにフライを落とすことができたことがあった。 それにレインボー(ニジマス)がライズ。 あわててフッキングしようとしたら空振ってしまった。これをやってしまったらそのポイントでは当分の間食いついてこない。無駄な抵抗のつもりで何度かフライを変えて流してみたが、やっぱり反応はなくなった。 …何やってるんだろう、自分(涙) 手詰まりになって、別の流れにMSCを流してみたところこれに食いついてきた奴がいた。 …またバラした(滂沱) 同じこと繰り返してどうするよ(涙) しかも3回も(滂沱) そう。 結局18時過ぎに事務所下に戻るまでに4回のアタックがあったものの、すべてバラしてしまったのだ。我ながら言葉にならない。 時計が18時を回って、さすがにバスの時間が気になったので、後ろ髪を引かれながらも事務所下に戻る。ここでもう一粘りすることに。時間的にはイブニングのベストタイムで、あちこちでライズがあるのだが、自分のフライには見向きもしてくれない(涙) バスの時刻が迫ってくる中、最後のキャストにするつもりでジンジャーのパラシュートを投げたところ、これにレインボーがアタック。さんざんバラした反省を生かしてなんとかフッキング。ランディングまで持ち込むことができた。そのレインボーが一番下にある写真。 よし! やった! ブラボー! …冷静になって思えば、管理釣り場で1匹釣っただけでここまで喜ぶ自分のレベルの低さにあきれてしまうのだが。とりあえず一安心である。 だって、バラした話だけ書いていたら、本当に釣りに行ったという証拠がどこにもないじゃないですか(涙) 「一人釣行」で「バラした瞬間の写真を撮る」方法はないだろうか。ご存知の方がいらっしゃったら今後の参考にしたいのでぜひご教示ねがいたい。 …バラシの話は絶対になくならないと思うので(泣) 今日は上流のほうにあるヤマメ専用区までに足を伸ばすことはできなかったが、次の機会にはそこまで足を伸ばして、ヤマメを釣り上げることを目標としたい。 本須から武蔵五日市駅に向かうバスは最終バス。 本須発 18:54 → 武蔵五日市駅着 19:23 平日なら19時台に本須を出るバスもあるのだが、休日ダイヤではこのバスが最終になってしまう。 「休日ダイヤ」のために釣りをする時間が短くなることもこれから先ありえるが、こればかりはいかんともし難いか。 …西東京バスさん、土日祝の19時台にもう1本! ゴールデンウィークごろから9月の連休くらいまでだけでいいので、本当にお願いします!! 武蔵五日市駅に着いたらちょうど電車が出たところだったので駅前で夕食。 ガイドブックで目をつけていた「やまねこ亭」の野菜カレーを賞味。雑穀を混ぜ込んで炊いた米(十穀ごはん)に独特の味と歯ごたえがありなかなかのもの。 カレーを待つ間、置いてあった「のだめカンタービレ」の1巻・2巻を読む。面白いとは聞いていたが、少女マンガのような外観もあって手を出しそびれていたのだ。 何で今まで読んでこなかったんだろうと後悔。近日中にマンガ喫茶へ行かねばなるまい。 武蔵五日市から東京までの帰路は下記のとおり。電車の中ではひたすら寝ていた記憶しかない。 武蔵五日市発 19:54 →五日市線→ 拝島着 20:13 拝島発 20:23 →青梅線→ 立川着 20:34 立川発 20:35 →中央線快速→ 東京着 21:25 結局丸1日かかってしまった。 養沢で朝(8:30頃)から釣りをするためには自宅の最寄駅を5時台に出る電車に乗らないとだめなのだが、自分にはとても無理。 なお、この「養沢毛鉤専用釣場」は、その名のとおりフライフィッシング専用釣場です。道具の貸し出しも行っていません。ですので、フライフィッシングをしたことがない方には縁遠いかもしれません。 そういう方には、近くに「秋川国際マス釣場」があります。バスで行く場合は、武蔵五日市駅から上養沢行きに乗って「秋川国際マス釣場」下車です。エサ釣り用の釣り道具も貸してくれるし、バーベキューもできるので気軽に楽しめるでしょう。ただし、エサ・ルアー・フライ全て可の釣り場(釣り方でエリアは別れていますが)なので、混雑する可能性が大きいことはご了承のほどを。 今後の課題。 ○ キャスティングの正確性。 ○ フッキングからランディングに至るまでの過程。 ○ 釣り上がりのテンポアップ。 ○ ジンジャーカラーのドライフライとMSC・フェザントテイルニンフのタイイング。 ○ 自然渓流に行ったときの荷物の管理方法。 今日の収穫。 ○ 約1年半ぶりのフル装備フライ釣行でとりあえず1尾だけでもランディングできたこと。 ○ 「のだめカンタービレ」の評判どおりの面白さ(笑) さて、これを釣行記と言っていいものでしょうか? ご意見くだされば幸いです。