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ついにOsgiが消えたか…
皆「更新しなくちゃ」という思いと裏腹に、「ネタがない」「考察が甘くて恥ずかしい」「つーかバイトやらゼミやら忙しい」という思いでなかなか更新できませんね。

さて、本日の朝日新聞はマニフェスト要点を公開しました。争点の政権交代を中心に良くまとまっていて、読みやすいです。環境的な切り口、経済的な切り口…と色々ありますが、個人的に面白いと思う外交（安全保障）問題について、まとめと考察を加えたいと思います。


＜自民党＞
・日米同盟強化が軸、米軍再編（沖縄の負担軽減/抑止力維持）
・対北問題では同盟国の米国に向かうミサイル迎撃、艦艇防護を可能にする一方、経済制裁を継続し、貨物検査法を次期国会で成立
・インド洋継続、自衛隊派遣恒久法制定を目指す

＜民主党＞
・対等な日米関係の形成が軸、日米地位協定の見直しと米軍再編
・対北問題では貨物検査法の制定
・国連PKOなどに参加し（国連中心主義を明言）、平和構築を目標
・北東アジアの非核化、CTBTなど核除去の主導に

※実際のマニフェストを読んで一部補足しました。


　まず、自民党。
　安全保障問題については、良くも悪くも一貫してアメリカ追従から外れることはなかった。自衛隊派遣に対して恒久法の制定を目指すなど、理想を現実に近付けようとする政策が多いようです。また注目すべきは、集団的自衛権の行使に向けた動きを明記していることだと思います。なお集団的自衛権とは、同盟軍について共同で防衛するという考えのことで、「専守防衛」が理念のはずの我が国の憲法では違反ではないかとの考えも根強いものです。
　
　一方の民主党。
　それまでインド洋給油、海賊派遣と反対・批判しておきながら、「現実路線転換（即時撤退はしない）」と口にして麻生さんにここぞとばかりにぶれたぶれたと批判されたことは記憶に新しいですね。マニフェストにはこの二件についての記述は全く見当たりませんでした。
　日米地位協定と具体的に言及したことは評価できると思います。日米安全保障条約の付属条約であり、実際の日本での米兵の取り扱いなどを記載した条約で、実質的に基地問題の中心になっている条約ですが、明言したからには何らかの動きが期待できるのでは。他は、非核化を主導したり、国連中心主義によってアメリカと少し距離を置いて、大義名分を追求する外交へ転換したりするという主張も理解しやすいものでした。私の考えに近い物です。そう、実現できれば。

　自民党の方が現実路線です。それは間違いないのですが、自民党は憲法草案で自衛軍の創設をうたっていることが気がかりです。なお民主党案は集団安全保障論を入れ、自衛権に明文で専守防衛の制限を加えようとしています。
　
　現実と離れ過ぎているから、近付けようという論は分かるが、理想は現実を近付けるべきものではないのか。そんな思いが頭をよぎります。




おまけ
　自民党によるネガティブキャンペーン（動画）
“民主党代表・鳩山由紀夫氏そっくり。窓の外の夜景には国会議事堂も見える。
「ボクに交代してみないか？出産や子育ての費用も教育費も、老後の生活費も介護の費用も、 ボクに任せれば全部OKさ！」と女性に持ちかける。女性「お金は大丈夫？」オチは…”
http://www.youtube.com/watch?v=kZpSfahQ--0&feature=channel_page

　ネガキャンというのは、基本的に諸刃の剣です。政策で勝負できないというネガティブなイメージを自身にも植え付けてしまいがちだから。


　口がへの字のおじさん「今までもずっと一緒にやってきたじゃないか！会社が上手くいくように沢山お金も投資したし、安全なように高級な警備会社だって雇ってるのに、何が不満なんだ？」
　女性「お金は大丈夫？」


　への字「アコムがあるじゃないか！」


………誰か作ってくんねぇかなぁ。

参考
マニフェストが分からん（総選挙・安全保障問題　朝日新聞8/15朝刊６・７面）
自民党憲法改正草案（http://www.jimin.jp/jimin/shin_kenpou/shiryou/pdf/051122_a.pdf）
自民党マニフェスト（http://www.jimin.jp/sen_syu45/seisaku/pdf/2009_bank.pdf）
民主党マニフェスト（http://www.dpj.or.jp/special/manifesto2009/pdf/manifesto_2009.pdf）
民主党憲法改正草案（http://www.annie.ne.jp/~kenpou/minshu.pdf）
註：すべて2009年8月15日閲覧