伝統は作られる─カタールの伝統的街並
カタールの首都ドーハの中心にあるスーク・ワキフ近年、かつての雰囲気で観光資源として再建された。そもそも、カタール風の石灰岩を積上げ石灰で充填した建物は基礎がいい加減なため50年程度しかもたないらしい。ドーハは60年以前は、現在よりもだいぶ小さな街で、人口も極めて少なかったから致し方ないが、100年前の建築というものは、ほとんどないらしい。日本の城なども、復元と称して、オリジナルと殆ど共通点の無いものを作っている昨今であるから、それもしかたないかもしれない。カタール政府は、ドーハの中心部のスークを昔の姿で復興し、一方で、西海岸には超高層ビル群を突貫工事で建設し、2016年のオリンピック招致にむけて頑張っている。