東工大発ベンチャー、太陽光をレーザー光に変換
日経新聞によれば、東京工業大学発ベンチャーのエレクトラ(社長・矢部孝東工大教授)は、太陽光でレーザーを生み出し、その熱でマグネシウムを製錬する技術の実証設備を2009年にモンゴルに建設するという。これが実用化すれば、無尽蔵の太陽光を使いやすいエネルギー源として利用できるという。太陽光を大型レンズで絞り込み、特殊なセラミック結晶に当てて、波長1マイクロメートルのレーザー光を生み出す装置を300基程度設置するという。レーザー光をマグネシウム化合物の粉末に当てて分解すると、マグネシウムが得られるという。マグネシウムは水と反応すると水素を発生する。燃料電池等のエネルギー源として利用できるという。水素に比べ持ち運びや保存しやすいという。通常は化合物で砂漠や海水中にこれもまたほぼ無尽蔵にあるという。だが分解には高温が必要で、安価んいマグネシウムを作ることは難しいとされていた。この実証研究では、太陽エネルギーという地球システム最大のエネルギー源(負のエントロピー)を人間が利用できる形で明らかにしたことがまず第一に重要なことであろう。一度人間に利用しやすいエネルギー化の技術が実用化し、確立すれば、マグネシウム製錬以外のあらゆるエネルギー利用に利用できるシステムが確立する可能性を潜めていよう。しかるに、ゴビ砂漠という、大気中の水蒸気の少ない乾燥し、太陽光の強い地区でしか実現できないとすれば、一般的な地球システムの中での実用化は難しいかもしれない。システムの熟成と高効率化が普及の鍵となるであろう。