植物の「根」について
植物とつき合う その2「根」とその管理 そもそも植物の定義とは? 根、茎、葉で構成されている生物 とあります。かなり目立つ「お花」の部分、これは茎の一部、同一組織と考えられています。 この中でも、まずは「根」をしっかりケアしていくことが私的には重要かと。 それは植物の根が、人間でいえば臓器、たとえば心臓にあたるほどの重要部であるから。そう私はいつも現場でお伝えしています。確かダーウィン?は植物の根は「脳」のようなものだとも。 人の心肺停止あるいは脳死のごとく、植物が生きているのか死んでいるのかの判定は「根」でなされます。根が死んだらアウト。葉茎がしおれてへたっていても、根が生きていれば、そこから水分を吸収させることで植物は復活を果たします。根を丈夫に、強く、育てたいものです。人間でも、心臓が強い=強健 ですね。 重力、引力、自然の法則で、根は必ず下に向かって、多くらせん状に伸びていきます。そしてその「先端部分」で水分を吸収します。 ゆえに、水やりのひとつのポイントとして、根の先端に水を届けてあげる気持ちで、土の表面だけでなく、底の方まで深くたっぷりと注ぎ込んであげたいものです。鉢植えの場合は、鉢の深いところにまで水を行き届かせる気持ちで水やりを。 植物の根っこはいっしょうけんめい、地中の「養分があるところ」を求めて地中を下へ下へと伸びようとするものです。根鉢の上の方=土の表面が湿る程度に水をやりしているだけですと、根はその辺りで養分吸収するばかりで、なかなか下へ下へと伸びて成長しようともしません。 その1植物のゴハンにも記したように、根は水分にとけた養分を吸収するものです。だからと言っていつも水分で湿っている土では、根が自ら養分を探し求めようとせずに、軟弱になってしまいます。 いわゆる根の張りがよくない状態におちこんでしまうのです。軟弱化が進んだ結果、活動停止=根腐れ=壊死・・・もちろんこうなるのは水のやりすぎ以外にも、様々な要因が複数あるはずですが。こうならないよう予防したいものです。 この植物の生理を理解しますと、鉢植えの水やりは「土が乾燥してから」、根が養分を求めて下へ向かって伸び出しているところに、「鉢の底から出るまでたっぷり」水やりを ということに。。 「土が乾いたら、鉢底から水が流れでるくらい水をたっぷりあげる」とはもうどこでも定番の水やりのコツなのですが、原理を理解するともっと個々の植物をよく観察しようとするし、自分流の工夫も生まれてきてグッドです。 水やりも定期的にするより、むしろイレギュラーにしたい側面もあります。 ペットの犬が散歩やゴハンの時間を学習するよに、植物も水やりの時間をしっかり覚えてしまうのですね。 あるハーブ園の主の方は地植えのハーブには水をやらないと、植物が水を待つようになるからねと言っておられました。自然界の地中には奥の深いところに必ず水分がありますから、基本人間の水やりがなくても、根は自ら水を求めて動いてがんばります。街路樹に誰も水をやらなくてもしっかり元気に成長していますよね。 園芸植物の生産者は、丈夫で元気な植物を育てるため、やはり根を強く張らせようとして、灌水システムを使用して水分コントロールをして根の管理をします。適度に土を乾燥させ、必要最小限の水やりにとどめ、植物の根の張りをうながすのです。 植物の状態を見ながら水やりをするというタイミングの計り方ひとつで、植物の健康管理も変わってくるという感じでしょうか。その植物がもっている力を、引き出してあげるような、そんな育て方を目指しましょう♬