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カテゴリ:読書感想文
火宅の人(上巻)改版 火宅の人(下巻)改版 いつもありがとうございます。ご協力お願いします(クリックしてください)→人気blogランキングへ ────────────────────────────── ◆今回紹介する本 ────────────────────────────── 題名:火宅の人 上巻・下巻 著者:檀一雄 出版:新潮文庫 定価:660円 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101064032/oyajimushicom-22/ref=nosim/ http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101064040/oyajimushicom-22/ref=nosim/ ────────────────────────────── ◆目次 ────────────────────────────── ※目次はありません。 ────────────────────────────── ◆成分解析 ────────────────────────────── 知恵 :■■■■□ 勇気 :■■□□□ 豊かな心:■■□□□ おすすめ:■■■■□ ────────────────────────────── ◆内容紹介 ────────────────────────────── ▽前回の続きです。 家出した妻は石神井の家に戻りますが、著者は戻りません。 「戻らない」と言うよりは「戻れない」と言った方が正しいよう です。 そのうち、次男の次郎が日本脳炎を患い、後遺症で全身麻痺状態 となり、自宅は幼い子が他に3人もいてまさに戦争状態です。 しかし、それを見た著者は逃げるように家に寄りつかなくなります。 「何事にも縛られたくない」 それが本音ですが、どこかに帰る場所がないと生きていけない人 でもあるのです。 それが愛人宅ということになりますが、その愛人からも束縛され たくないと、別に仕事部屋を借りたりします。 そんなこんなで、一番多いときで4軒の住みかを持ち、何人かの 愛人を持つ生活を送っていました。 ▽著者のように安定を嫌う人は、やっぱり酒の酔いに逃げようと するのが常のようです。 太宰治も酒の席での失敗がたくさんあるようです。 著者と太宰治が一緒になって酔うと、いつも太宰治が自殺を勧めて いたとのこと。 著者の場合、自殺することは考えてませんが、何かから逃れる ように酒を飲むのです。 作品中でも、とにかく酒が登場します。 ビールとウィスキーがどこに行っても登場し、酒を飲まない日は ない、というか、酔ってない時間の方が少ないのではないかと 思えるほど酒ばかり飲んでいます。 酒も薬物も同じで、何かに依存する人は心に満たされない何かが あります。 大人になってからでは決して埋める事はできない、そうした心の すき間を満たそうとして、酒や薬物に依存してしまうようです。 著者の場合、それは9歳の頃に家を出た母親だったのかもしれ ません。 これだけ浴びるように酒を飲んでいると、体のどこかがおかしく なりそうです。 現に、晩年は胃が不調だったようで、それを誤魔化すために更に 酒を飲んでいました。 ▽著者は、満たされない何かを満たすため、女性関係も安定する ことがありませんでした。 作品中でも著者が関係を持った女性は(確か)四人。 メインの女性は妻ではなく、舞台女優の矢島恵子。 作品中ずっと登場します。 途中、著者は外国に取材旅行に出かけますが、外国でも現地の 日本人女性と関係を持ちます。 国内でも、飲み屋のお姉さんや連れ込み宿の仲居など何人かの 女性と恋愛関係を持ちます。 著者がそこに求めているのは、おそらく母親の姿。 ただ、どの女性も著者の母親になることはなく、満たされる事は ありません。 最終的に、どの女性からも捨てられてしまいます。 ▽酒も女性も派手ですが、お金の使い方もかなりめちゃくちゃです。 当時の人と比べてみると、相当な額を稼いでいました。 普通に貯蓄して使えばかなり裕福な生活ができる状況です。 それなのに、家を四軒持ち、石神井の自宅の生活費と愛人の生活費、 それに加え自分の酒代と生活費で、お金が入ってもあっと言う間に 使ってしまいます。 出版社や新聞社に原稿料の前借りをして酒を飲んでいました。 ▽「最後の無頼派」と呼ばれた著者。 破滅型の人生は、読む方は楽しく読めますが、実際に体験して みるとどうなのでしょうか。 実際に体験することができない私にとっては、羨ましくもあり、 でも体験したくはないとも思ってしまいます。 破滅型の人生を物語った作品ではありますが、作品自体が暗いわけ ではありません。 どのような状況にあっても、文章は明るく、落ちこむような表現は ありません。 自分では体験出来ない人生を体験してみたい方にはおすすめの 一冊です。 最後まで読んでいただきありがとうございます。ご協力お願いします(クリックしてください)→人気blogランキングへ 人生を成功に導く読書術! ~おやじむしの3分書評~ より抜粋 【メルマガバックナンバー】→ http://www.mag2.com/m/0000194014.html 【豊かな人生研究委員会HP】→ http://www.oyajimushi.com/ 【楽天日記】→ http://plaza.rakuten.co.jp/successread 【FC2ブログ】→ http://successread.blog66.fc2.com/ 【ライブドアブログ】→http://blog.livedoor.jp/oyajimushimushi/ 【アメバブログ】→http://ameblo.jp/oyajimushi お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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