「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

どん底・・・個人の・ひ・み・つ？

　通称『個人情報保護法』なるものが施行され・・・
　「それは、個人情報よっ！」
　なんて『如何でも良いこと』すら『ひ・み・つ』にしたがる馬鹿が多くなった。

　かつて滋賀県で『或る高等学校が、卒業生が何処の大学へ進学したのか』を予備校に情報提供して・・・
　「個人の情報を勝手に利用しやがってっ！」
　なんて問題になったらしい。

　この案件は『個人情報保護法』に決して抵触なんかしない。

　不思議に思う方は、ネットで調べてみると良い。
　通称『個人情報保護法』により、
　『個人情報を大体5,000件以上個人情報データベース等として所持し事業に用いている事業者は「個人情報取扱事業者」とされ、「個人情報取扱事業者」が個人情報を漏らした場合等、主務大臣への報告義務など適切な対処を行わなかった場合は事業者の刑事的罰則が取られる事になった。』

　また、『個人情報取扱事業者』とは、
　『個人情報等データベースを事業のように供する者をいい，国，地方公共団体，独立行政法人等，地方独立行政法人や取扱個人情報（市販の電話帳やカーナビの住所情報等は除く）が過去6月以内でいずれの時点においても5000人を超えない事業者を除くものとしている。
したがって，事業者には営利法人のみならず非営利法人も適用となるが，一般の個人については対象とならない。』と同法第２条第３項に規定されている。

　「全ての者が、絶対に個人の情報を提供しちゃいけない」なんて何処にも書かれていないし、そんな主旨じゃない。
　「大量の個人データを管理している事業者は、データの取り扱いに注意しなさい」
ってレベルの話じゃないか。

　だから・・・
　「それは、個人情報よっ！」
　なんて煩い馬鹿は、『個人情報保護法』なんて読んだこともないのだろう。

　大学入学の進路を決めるため、予備校から、その高等学校を含めた各大学への進学状況なんてモンを高等学校は受け取っている。
　だから・・・
　大学への進学情報なんて『利用目的に沿ったデータ』なので予備校に渡すのに何の問題もない。

　それに・・・
　テメエが大学受験する時には、『予備校情報』を利用した癖に、大学に入学したら予備校への情報提供はダメだなんて・・・
　・・・自分勝手で非常識に過ぎるガキと親だ。

　先日、某ヤフー・オークションで既に廃版になっている書籍を落札した時のこと。
　「個人情報保護のために、取引終了後は貴方のメール・アドレス等を消去します」
　なんてメールを最後に受けた。
　まあ、有難い話なので放って置いたが。
　この古本屋は法人登録をしているのだろうか？
　・・・個人商店なら『個人情報保護法』の対象にはならないのに。

　ある地域で、『母子家庭の子供にクリスマスを』なんて長年続いた企画が潰された。
　馬鹿な市民団体を恐れる余りに「『役所』が『母子家庭世帯』の名簿供与を拒否した」からと云う。
　・・・本末逆転していないか？
　
　個人情報保護なんて言葉が流行ると・・・
　『馬鹿の一つ覚え』のように皆一様に口にする。
　・・・特に、『無知蒙昧な市民団体』なんて処が。

　そして・・・
　「私の住所や電話番号なんて『役所』しか知らない。」
　「『役所』が漏らしたんだろうっ！」
　なんて怒鳴る馬鹿。

　『定期券を購入した』ことも、
　『電気製品を購入した』ことも、
　『宅配便を出した』ことも、
　無いのだろうか？

　我が国では、スーパー・マーケットなんかで物を買う時以外は、
　何らかの『書類』に、
　必ず『氏名』『住所』『電話番号』を記入することになる。
　それを、スッカリ忘れてしまっている。
　何も『住基ネット』や『戸籍』だけが情報源じゃない。

　そんなに『個人情報』が大切なら・・・
　独りっ切り『無人島』でサバイバル生活を送ることだ。
　誰かと一緒なら、ソイツが情報を漏らすよ！

　通常、『氏名』『住所』『電話番号』なんて人に知られても何の問題もない。
　それでも問題が生じるのは、
　夫々個人の性格によるんじゃないか？

　エロ雑誌なんかを通販で購入した先輩が居た。
　幾つもの『エロ』関係各社から『商品カタログ』が送られてきて。
　・・・泣いていた。
　結婚する際、如何始末したのだろうか？

　『高級羽毛布団』や『浄水器』なんかをローンで買うと・・・
　次から次へと契約を迫られる。
　独居老人だけじゃない。
　・・・私の弟だ。

　本人の『断れない性格』や『購入した商品』なんかで、個人情報が漏れたとしても・・・
　『自業自得』じゃないのか？

　それに・・・
　ガキの入学時期になると『ランドセル』や一生読むことなんかない『百貨辞典』のダイレクト・メール。
　男のガキなら『鯉のぼり』や『五月人形』。
　女のガキなら『雛人形』。
　高校を卒業すれば『振袖』なんかが来るんだろう。

　『便利』じゃないか。
　一々『下らない事』に悩まなくて済むし。

　『嫌』なら・・・
　そんなダイレクト・メールなんて封も開けずにゴミ箱に放り込めば良い。
　そんなモンを購入したり、
　封を開けて怒ったり・・・
　そっちの方が馬鹿げている。

　でも・・・
　私の処には未だに『結婚紹介所』から電話が入る。
　「コイツは一生結婚なんて出来ないっ！」
　なんてデータが揃ってんだろう。

　『個人情報保護法』なんか如何でも良いから。
　キチンと最新の情報を確認して。
　・・・お願いだから。